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2016.07.16

巨大火山「十和田」

Th_img_4760 日の夜、「十和田」で比較的大きな地震がありました。かなり珍しいことだと思います。
 霊的な意味で我が家とも非常に縁の深い「十和田」。十和田湖は本当に美しい湖ですが、言うまでもなく、あれはカルデラ湖です。
 「十和田」は阿蘇山に匹敵するほどの巨大火山。阿蘇山同様に、破局的な噴火を繰り返してきました。
 分かっているところでは、かつて500億トンの噴出物を一気に吐き出したほどです。火砕流は遠く北海道まで到達したとか。1991年の雲仙の噴火が4億トンですから、桁違いの規模ですよね。
 過去2000年の中で、日本最大の火山噴火は平安時代915年の十和田の噴火だと言われています。この時の噴出物は50億トン。これもまたすごい。一瞬で周囲20キロ四方が火砕流の下になりました。あまりに一瞬だったからか、現地では記録が残っていません。遺構が発掘されるだけです。
 ところが、遠く遠く離れた都、京都には記録が残っています。延暦寺の僧侶が書いた有名な「扶桑略記」に、次のような記述があります。

「七月五日甲子,卯時,日无暉,其貌似月,時人奇之.十三日,出羽國言上雨灰高二寸諸郷農桑枯損之由」

 太陽が月のように霞んで見えた、出羽国では火山灰が降って桑の葉が枯れた、ということです。
 旧暦の7月5日は新暦に直すと8月18日。おそらく噴火はその前日だと思いますので、915年8月17日に大噴火を起こしたと考えられます。昨年でちょうど200年ということですね。ちなみに8月17日は私の誕生日です(笑)。
 大量の火砕流とともに、火山灰を含む巨大なサーマル(入道雲)が発生したと考えられます。それで京都から見える朝日が霞んでしまった。
 十和田の巨大噴火が起きた約50年前の869年には、いわゆる貞観地震が発生しています。これは東日本大震災と同様のメカニズムによる巨大地震でした。当然、十和田はその影響から噴火したものと思われます。
 よって、2011年3月11日の巨大地震の影響により、再び十和田が噴火する可能性は十分にありえます。今日地震はほぼ十和田湖の直下で起きた地震。非常に珍しい震源です。
 十和田湖直下には今でもマグマが活動しています。低周波地震は常に発生しています。今回の地震がもし地下のマグマの上昇による地殻の破壊だとすると、やはりそれなりに火山活動は活発化しているとも考えられます。
 今後の十和田周辺での地震活動に注目です。
 そういえば、出口王仁三郎が昭和3年9月22日に十和田湖を訪れた時にも、大きな地震があったんですよね。龍神さまが喜んだのでしょうか。

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