一円一億(いちえんかずお)
昨日の記事の続きになりますね。
憲法における天皇の地位や、譲位の問題について研究していた学者さんに、「一円一億」さんがいます。
「一円一億」って、ふざけてるか、コピペミスか何かだと思われそうですが、実名であります。
戦後の法学界、法哲学界においては、それなりに高名な学者さんです。関西学院大学の名誉教授でした。Wikipediaではこちらのように紹介されています。
私は特に憲法学などに興味があるわけではありませんが、たまたま何かで「変わった名前」として紹介されていたのを読み、このたび思い出した次第です。
「一億」という名前もすごいけれども、それ以前に「一円」という苗字が珍しい。中世近江の国、今の滋賀県犬上郡の一円荘出身の一族とのこと。この「一円」とは、貨幣単位ではなく、「関東一円」というような、地区・地域を漠然と表わす言葉です。
のちに土佐国に渡ったそうで、今でも高知県には一円氏が一定数いるとのことです。なるほど。
まあ、そういう由緒ある「一円」という苗字に、「一億」という名前をつけた一億さんの親御さんはなかなかすごいですね。
一億さんは1911年生まれですから、当時「一円」の貨幣価値は、今の5000円から1万円くらいではないでしょうか。つまり、「一億」は今では一兆円くらいの価値があるわけです。まあ大胆と言えば大胆な名前。キラキラネームとか言う次元ではありませんね(笑)。
ところで、一円一億ということで、一円玉一億枚でどのくらいの量になるかと言いますと、ご存知のとおり現行1円玉は重さがちょうど1gですので、1億枚で1億g、すなわち100tの重さということになります。
それを全部積み重ねたとすると、1円玉の厚さは1.5mmだそうなので、150kmになります。とてもとても所持できませんね。
ついでに豆知識を一つ。現行のアルミニウム製1円玉は、1枚製造するのに3円かかるそうです。
ちなみに一円一億さんが生まれた頃は、一円銀貨、一円金貨、そして武内宿禰像が描かれた一円札でした(上の写真)。
そういえば、私、小学生の頃、国民1億人から一人1円ずつもらったら1億円になるな、1円だったらみんな出してくれそうだな、いや10円でももらえるかもしれない、全国を回って集めようかな、と真剣に考えたことがありました。
これこそまさに「一円一億」ということになりますか(笑)。
と、不真面目な話はこのくらいにしまして、一円一億さんの著書をとりあえず一冊読んでみようかと思っています。
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