『地球との対話』シリーズ (地球文化研究所)
昨日の歴史(物語)の話の続きになりましょうか。いや、もうこれが私にとっては結論と言ってもいい存在である天才歴史哲学者、仲小路彰(の歴史観)。
今日は彼の書き残した膨大な書籍のほんの一部(それでも膨大でしたが)に触れる機会がありました。今まで目にしたことがあるものも数冊ありましたが、ほとんどが初見。それどころか、いまだ世に出ていない超重要文書もそこにはありました。
まさに私たちに、常識となっている物語を書きなおすことを要求する超重要資料でもあります。一言でいうなら「やばい」。
特に、戦前、戦中、戦後すぐのものは大変な内容であることが、一瞥して理解されました。それらは、時が来れば世に出ることになりましょう。それこそ山川の教科書を(日本史のみならず世界史も)書きなおさなければならなくなるでしょう。
戦後のものについては、芸術論、文化論に類するものがたくさんありました。それらこそ私の興味の対象ですね。そんな中で、独特な雰囲気を醸していたのが、「地球との対話」シリーズ全62巻でした。
「地球との対話」シリーズは、昭和27年に創刊し、ほぼ月に一冊刊行された40ページほどの小冊子。一般に発売はせず、会員に配布されていたようです。
もちろん実質的には仲小路彰の筆ですが、戦後の彼がそうであったように「地球文化研究所」の署名しかありません。編集兼発行者は光輪閣の三浦昇となっています。川添浩史や高松宮殿下との関わりをうかがわせますね。
今手許に第58巻があります。目次は次のようになっています。
「序」だけでも非常に深い。紹介します。なるほど、日本は「成」か。
序
日本文化の本質に対する理解は、すでに日本人自体にとってきわめて困難となっており、まして外国人がそれを明確にとらえがたいことは想像に余りある。
しかも、こうした至難な条件の中に、かってブルーノ・タウトが日本文化に対して示した理解の偉大さは、おどろくべきものがある。近代文明の根本矛盾に苦しんだ彼が、その放浪のはてに日本にさまよい来て、日本の純粋な文化の伝統に近代文明を超克すべき永遠の真理への啓示を受けたことーいわば苦悩と絶望のはてにはじめて発見したものとしての日本文化への傾倒こそ、日本文化発見への真実のコースであるかに思われる。
まことに、現代文明に対する否定的精神のうちにのみ、日本文化再発見への糸口が与えられるのであろうかー
日本文化とは、いわば「無」の次に来るものというべきであろうー「存在」そのものの否定としての「無」ーその次に出てくるものとしての日本文化ー存在の極限に「無」「空」をみるインド、シナ文化に対し、さらにそのはてにあるものとしての日本文化ー無の彼方に純粋にあらわれてくるものー存在と無を結ぶ純粋生成にこそ、日本文化の本質がある。
西洋 有
中国・インド 無・空
日本 成
無とは存在に対するものであり、空とは実体に対するものであるーその無・空そのものの成立ー無がどうしてあらわれるかー無をして無ならしめているものー無の働らきをなさしめるものそれが日本文化の役割である。
無の働らきとは、無にも有にも通ずる究極の成であり、それは有と無を結ぶ偉大なる創造的機能である。日本文化は、極東にして極西の国といわれるように、有と無との両者を結ぶ機能を純粋創造性のうちにあらわしている。
巻末に58巻までのタイトルが並んでいます。どうぞ御覧ください。う〜ん、興味深すぎ。全部読みたいですね。
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