イギリスEU離脱についての私感
驚きのニュースが飛び込んできました。
正直、なんだかんだギリギリで残留になるだろうなと楽観していたのは私だけではなかったでしょう。
結果として、安倍総理のG7での「リーマンショック級」発言が予言になってしまいました(苦笑)。あの時は、キャメロンさんはじめEU諸国の皆さんも、「そりゃないだろ」的な雰囲気でしたが、まさかイギリス震源で現実化しようとは…。
まさか安倍さんの近くに、未来を観ることができる人がいるのではないでしょうね。かつての仲小路彰のように。
ちなみに仲小路彰は、昭和28年の段階で吉田茂首相に「ソ連は内部矛盾によって解体する」と報告しています。
今回のイギリスの決断は、仲小路彰や出口王仁三郎が構想した「世界連邦」的な融合がいかに難しいことかを証明してしまったとも言えますね。
今回の離脱の原因として移民の問題があるのは確かです。移民の問題は、すなわち宗教の問題です。あまり指摘されませんが、キリスト教に対して、ユダヤ教とイスラム教は、そのプロセスは違うとはいえ「流浪の民」なのです。
それが何を示すかというと、ユダヤとイスラムこそがグローバル化の推進者だということです。つまり、国家を持たない、国境を無視するということです。
イギリスは日本と同じ島国。海という自然の国境を持っているため、両国とも歴史的に見ると、もともとは国家意識の低かった。急にお隣から攻められることがなかったからです。
しかし、交通手段、通信手段が発達した近世以降は、逆に国家観、領土意識が強くなった。その結果として、イギリスはご存知のとおり国家拡大の攻めの方向に舵を切りました。逆に日本は鎖国政策によって、国家を守ることを決意しました。
明治維新以降のことは、分かりやすそうで分かりにくいので、ここでは割愛させていただきますが、いずれにしても、両国の動きは「反グローバル化」だったわけです(異論もあるでしょうが)。
もちろん、ここで言う「グローバル化」というのは、あくまでユダヤ、イスラム的な発想であり、仲小路や王仁三郎が目指した「グローバリズム」や「みろくの世」とは根本的に違います。
つまり、今回の事態はユダヤ・イスラム的グローバリズムと、日本的グローバリズム(八紘為宇)との次元の違いを示していると、私は見ているのです。
違う言い方をすれば、ユダヤ・イスラム的グローバリズム、すなわち経済や金融のグローバル化が、日本的グローバリズムに向けて乗り越えなければならない一つの過程であると。
おそらく他のEU諸国の保守層(極右層)が、この流れに乗らんとして「国民投票」の実施を訴えることでしょう。ここが実は保守層の弱点です。皮肉なことですが、保守層の無意識的に忌避している「大衆の愚」の象徴が「国民投票」の結果なのです。
今回のイギリスの国民投票の結果も、決して未来的思考に立ったものではなく、非常に現在的感情、あるいは懐古的感情に則ったものです。実際、誰がどう見ても、未来のイギリスの姿が思い描けません。
その不安が、株価暴落という「リーマンショック級」の経済危機を招来してしまう。当たり前のことです。
一方で、円高が進みます。これは、短期的に見ると日本経済、アベノミクスにとって不利に働きますが、長期的、未来的に見ると、やはり円=日本の信頼度の高さを示すわけで、決して悪いことばかりではありません。
イギリスの皆さんには申し訳ありませんが、日本とイギリス、似ているようで根本が違うんですよね。近代におけるイギリスの動きについては、ここで言うまでもなく、ずいぶん身勝手で嘘で固められたものでした。
日英同盟の時には、日本はそこに気づかなかったのですね。あれには痛い目にあいました。
今回は日本も賢く動くことでしょう。イギリスは中国に近づく可能性がありますから、ますます日本は有利になるとも思います。
この世界的な動きを機に、やはり日本はロシアと仲良くしておいた方がでしょう。そろそろ平和条約と領土問題解決のタイミングでしょうね。
いずれにせよ、今回のイギリスEU離脱は、ベルリンの壁崩壊と同じくらいの歴史的転換点になるでしょう。私も私なりに未来を見つめてみたいと思います。
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