鈴木敏文という天才
セブンイレブンのすべてをつくり、追われた男
現代ビジネスの鈴木敏文という天才という記事が面白かった。
コンビニ業界を牽引し、日本流コンビニ文化を確立した鈴木敏文さんの功績は多大です。
皆さんはどのコンビニがお気に入りですか?
私はなんだかんだ言って、やっぱりセブンなんですよね。最近デイリーの面白さに気づきましたが(笑)。
なんでセブンがいいのか。
大した話ではないのですが、ローソンだとポンタ、ファミマだとTポイントのカードを持っているか確認されるじゃないですか。私はそれに対して「ありません」と答えるのが面倒なんです。
というか、Pontaカードは持ってるんですが出すのが面倒(笑)。
セブンは何も聞かれないので気が楽なんです。デイリーも。
どうでもいいことかもしれませんが、案外人間はそういうところで動いていたりしますよね。
もちろん、セブンの品揃えや、お弁当やおにぎりやパンの味の良さ(普通さ)なんかも安心の種ですし、コーヒーもそこそこおいしい。そういう魅力もありますよ。
でも私は、そのレジでのやりとりなんです。これは家電店なんかでもあることです。ポイントカードを出すのが面倒。どうせそんなにポイントたまらないし。
つまり、ポイント制によって顧客を確保しようとすると、逆に失ってしまうことがあり得るということです。いや、私だけかな。
まあ、それはいいや。この記事の話です。ぜひお読み下さい。
私が何に感心したかというと、鈴木さんの未来学的(仲小路彰的)発想法。こうあります。
鈴木氏の発想の起点はいつも「未来」にあるんです。「現状がこうだから、未来はこうなる」ではなく、「未来がこうなっているだろうから、現状をこう変える」という発想法。
過去を参考にする、たとえば前年比みたいな考え方はしない。あくまでも未来に原因を作って現在に結果を出すわけですよね。
これって、私がいつも言っていることです。言っているだけでなく、やっている。とういか、生まれた時からそういう発想しかなかった。だから、昔も今も「時間は未来から過去へ流れている」と思っているわけです。
最近、西園寺昌美さんが「果因説」を唱えていることを知って、ああこれも同じだなと思いました。以前、ある老師が「過去は滓(カス)」と言い切っていましたが、それも鈴木さんの発想につながりますね。
あとは他者意識。お客様視点というか。「完売」の話も、基本は他者意識にあります。
「完売すること」の問題について。普通の店だと商品が完売したら、「よく売りきった」とほめられるのが普通ですが、セブンイレブンでは、「販売の機会損失、売り逃し」として「犯罪行為」にも等しいとみなされます。コンビニに来て、商品がないと、お客が味わう失望感はとても大きいのです。
なるほどですよね。こういうカリスマ的な天才、ワンマン経営者がいないと、なかなか新しいことはできない。一見「荒魂」のようだけれど、その発想の基底にあるのは案外「和魂」だったりするわけです。
いろいろ勉強になりますね。
はたして、鈴木さんが「追われた」あと、セブンはどうなるのか。推進力、革新力を失わないで行けるのか。あるいは逆に安定期に入って吉となるのか。
おそらく他のコンビニにとってはチャンスとなるでしょう。私個人的には純国産のコンビニたちに頑張ってもらいたいのですが。
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