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2016.03.14

トランプ氏が日本を嫌いなワケ!?

Donaldtrump_003300x200 日の「討論」の中でも取り上げられました、アメリカ大統領選でのトランプ人気の不思議。
 どなたかも言っていましたが、これがアメリカの実態でしょうし、その実態を動かす優秀なブレーンが、彼のバックにはちゃんといるということです。
 そのブレーンたちは何を考えているのか。本当に反グローバリズムなのでしょうか。謎です。
 ところで、そのトランプ氏の日本に対する発言は、どちらからという批判的なものが多く、その結果、どうも彼は日本嫌いらしいと言われることが多いようです。
 つい最近近所の友人から聞いたのですが、そのトランプ氏と日本、それもここ富士北麓とは因縁の関係があるのです。シャレにならない因縁。もしかすると、これが日本を嫌うきっかけなのかも…。
 私たち富士北麓の住人なら知らない人はいないある事件があります。今から24年ほど前、河口湖畔のある大邸宅で一人の男が日本刀でメッタ斬りにされて殺されました。
 その男の名は柏木昭男。富士吉田出身の伝説のギャンブラーです。貧しい家に生まれた彼は、富士山の強力(ごうりき)で稼いだ金を元手にバブル期の不動産取引で莫大な財をなしました。地上げですね。
 そのアブク銭を持って世界中のカジノを荒らしまくり、その世界では5本の指に入るとも言われるカジノホエールとなりました。ニックネームは「ウォーリアー」。
 ロバート・デ・ニーロ主演のハリウッド映画「カジノ」にも、彼役の日本人が登場しています。それほどアメリカでは有名な日本人です。その証拠にアメリカのWikipediaにはAkio Kashiwagiの項目があります。
Kasiwagiakio 彼はオーストラリアのカジノで、たった4日間で29億円を稼いだこともあり、そのウワサを聞きつけた、当時カジノ王として名を馳せていたドナルド・トランプ氏が、わざわざ自家用ジェットを飛ばして、柏木氏を迎えに来たというのです。
 そして、伝説の勝負が行われました。1990年2月のことです。ラスベガスのトランププラザで行われたバカラの勝負は見事柏木氏の勝利。当時のレートで9億円の勝ちだったと言います。
 トランプ氏の人生において、この敗北はかなりの衝撃だったようです(自伝にもそう書かれているとのこと)。トランプ氏は当然リベンジを図ります。
 第2戦は同年5月同所にて6日間にわたり行われました。結果はトランプ氏が15億円の勝ち。自身も「人生ベストな戦い」と言う伝説的な逆転劇でした。
 しかし、柏木氏からの支払いは滞りました。一説には10億円以上の借金が残っていたと言われます。
 その2年後、柏木氏は河口湖畔、自らが35億円10年かけて建てた「柏木御殿」において、何者かに惨殺されます。日本刀で150回斬られたとか…。
 この衝撃的な事件は、日本以上にアメリカで大きく報道されました。その殺され方がいかにも「Yakuza」的だったこともありますでしょう。
 実は最近、アメリカの政治誌「Politico」にこの話が載ったんですよね。こちらです。
 この記事には、もちろんストレートには書かれていませんけれども、この事件、金を支払わない柏木氏を恨んだトランプ氏が刺客を送り込んだと、当時からまことしやかにささやかれていました。真相は闇の中ですが。
 実はこの事件に関して地元の人間二人が逮捕されましたが、のちに釈放されています。結局時効を迎えて迷宮入り…。
 その後、トランプ氏のホテル、カジノは破綻していくわけで、トランプ氏は日本に対して微妙な感情を持っていてもおかしくないのです。
 しかし、だからと言って、単純に「日本が嫌い」とはならないような気もします。戦友とも言えるわけですからね。
 もしトランプ氏がアメリカ大統領になったとしたら、その一つのきっかけは、富士吉田出身の「強力」が作ったとも言えそうです。人の歴史というのは実に面白いですね。
 ちなみに「柏木御殿」は今、某人気観光スポットになっています(地元の人は行かない)。

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