中宮寺本堂(高松宮妃喜久子さま発願)
今年もまた、法隆寺の隣、私の大好きな…この前フィギュア買っちゃいました(笑)…菩薩半跏像(弥勒菩薩像)がいらっしゃる中宮寺を参拝しました。
いつもはその美しい仏様にお会いするのを楽しみの第一にしていたのですが、今年は少し違った目的をもってお参りしました。
ちょうど1ヶ月前に読んだ高松宮妃喜久子さまの「葵と菊のものがたり」に、喜久子さまがこの中宮寺の菩薩さまを愛し、もし地震や火事があったら大変だということで、それをお守りする耐震耐火本堂建設を発願なさったとあったのです。
何度も書いてきたように、高松宮ご夫妻は仲小路彰と深い関係にありました。
中宮寺の菩薩さまが、聖徳太子の母堂、すなわち穴穂部間人皇女であるならば、それこそ仲小路彰の重視する「母性」の象徴ということになります。実際、彼の「夢殿の幻」では、穴穂部間人皇女は非常に重要な立場として描かれていました。
おそらく喜久子さまも、仲小路からそのような話を聞いておられたのでしょうね。
昭和43年、吉田五十八に設計を頼み、現在の耐震耐火本堂を建築しました。まさに国の宝が守られることになったわけです。
周囲に池を配し、柔らかな光の模様を映すことよって、鉄筋コンクリートのある種冷たさを緩和していますね。
古来の建物である夢殿の中で、時々しか現われることのない救世観音像とは対照的に、中宮寺の菩薩半跏像は毎日、その慈愛に満ちた視線を、私たちに落としてくれています。
いろいろな方の想い、ご縁を深く感じた今年の参拝でありました。
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