涅槃会(涅槃図)
昨日はウァレンティヌスさんの命日。今日はお釈迦様の命日。すなわち涅槃会。
月江寺という臨済宗のお寺を母体とする我が校では、1校時に涅槃会の法要を行いました。
昨日が日曜日だったので、今日の中高生は完全にバレンタインデーモード。特に女子は昨日家で作ったチョコやクッキーを持参しての登校ですね(ウチの娘たちも)。
生徒たちはなんとなくキリスト教的な雰囲気は感じているとはいえ、バレンタインデーの起源なんてほとんど知らないわけですが…それこそなんとなく西洋的なオシャレな空気の中で登校したのに、いきなりお饅頭モードに(笑)。
面白いですね。どちらかというと日本人は仏教徒なはずなのに、そっちの大切な三仏忌の一つ涅槃会なんて全然興味なくて、異教の聖人の忌日をお祝いする?なんて…さすが日本人です。これこそ「和」の精神であり、「国譲り」の智慧であります。
そう、お釈迦様の教えを自信満々で持ってきた、あの頃の渡来僧たちが帰化僧になってしまった理由はそこにあったんですよね。
日本人はほとんど無意識的にお釈迦様の教えを実行していたという発見と驚きと尊敬。
というわけで、今日もなんか面白い状況でしたよ、涅槃会。
月江寺の住職さんがいらしてくれて、そして涅槃図についてプロジェクターを駆使して説明してくださりました。私も知らないことばかりだったので、とっても勉強になりました。考えてみると、今まで細部をしっかり見たことがなかった。
上の涅槃図の画像は、その月江寺に伝来している文化財です。一度生で本物を拝見したことがありますが、これはなかなかの名作です。室町初期の作品だと思われます。県内はもちろん、全国的にもかなり古い方に属します。
塩山向嶽寺にも古い涅槃図が残されていますが、それよりも古い可能性があるとのこと。月江寺と向嶽寺との関係を考えると、もしかすると、これはもともと向嶽寺にあったものがもしれません。
月江寺の文化財は、名作が多いし、保存状態もいいものが多い。代々のご住職や檀家の方々が大切にしてこられたのでしょう。
今日生徒たちと、東西の聖人の忌日にちなんだいろいろなことを考え、感じた一日となりました。まあ、とにかくですね、千年も二千年も、いや二千五百年も語り継がれているというだけでも、すごいことですよね。まさに「有り難や」であります。
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