市川美鈴withスインギー奥田カルテット
仕事が終わってすぐに娘とカミさんを連れて東京へ。高尾に車を置いて電車で六本木へ向かいました。
今日は、娘のベースの師匠である斉藤真也さんが出演するライヴの日。平日の夜に六本木のジャズバーでゆっくりするなんて、なんと贅沢な。
それも土曜日は普通に仕事ですからね(笑)。考えてみると、ここ富士山麓に住んでいるからこそできる荒業であります。地方、リゾート地と言ってもけっこう便利なんですよ、ここは。
ということで、おいしい食事と飲み物をいただきながら、目の前で極上のジャズ生演奏を楽しんできました。いや、ントに楽しめました。幸せな時間。
まずはスインギー奥田カルテットの演奏。これがまあ素晴らしいなんてものじゃなかった。まあ、プロ中のプロの方々ですから、当たり前ですけれど、レベル高かったなあ、全てにおいて。
ベースの斉藤さんとサックスの松元啓祐さんは、毎週観ている「歌謡コンサート」でおなじみの三原綱木とニューブリードのメンバーでいらっしゃいます。
斉藤さんのウッドベースは、テレビでいつも感心しているエレキベースの盤石ぶりと、粒立ちの良さそのまま。無駄な動きのないフィンガリングはまさに模範的。娘も食いついて観て(聴いて)いました。
松元さんは、絶妙に抑制のきいた演奏で、逆に存在感を示していました。吹きすぎのサックス奏者が多い中、私は非常に好感を持ちました。お話したところ、やはり「聴く人にうるさいと思われたら負け」と考えていらっしゃるとのこと。なるほど。
奥田さんのドラムと私の距離は数十センチ。細かいテクニックまで全て拝見できる位置でした。まあ、ぜいたくでしたねえ。なるほどいろいろな表現をお持ちで、ドラムスの奥深さを目の前で見せられた感じでした。なにより楽しそうに演奏されているのがよかったなあ。
そして、ピアノの金山マサ裕さん。う〜ん、良かったなあ。メンバーの皆さんも「ジャズ界の宝」とおっしゃっていましたが、たしかに、この味わい、渋み、深さは尋常ではない。森や風のように自然。アンサンブルの背景としても絶品でした。特に4杯ほど燃料を注入したあとのセカンドステージは良かったですねえ(笑)。天から降ってくるような音でした。
若手シンガーの市川さんは、そんなベテラン勢に支えられ、また、時々いたずらされながらも、安定した歌唱を聴かせてくれました。なんというか、奇をてらわないところがいいですね。純粋なお人柄がそのまま歌になっている感じでした。また聴いてみたいボーカルです。
そう、今回何が贅沢だったかって、ステージの合間、そして終了後にメンバーの皆さんとゆっくりお話ができたことです。ま、これも娘のおかげですね。あらゆるジャンルで、その道のプロの方々のお話を聴くことができるのは、本当幸せなことです。
一流の方々は、ワタクシのような素人のちょっとずれた話もちゃんと聴いてくれます。ありがとうございます。
というわけで、素晴らしすぎる4時間を過ごし、高尾行きの最終電車にぎりぎり間に合いまして、無事夜中に富士山に還ってまいりました。
なるほど気合いがあればこういう平日の夜の過ごし方もありですな。この歳になって、時間とお金の使い方を一つ覚えたような気がします。
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