パリの悲劇に思う
また、いたましいテロが起きてしまいました。
本来人を救うべき宗教が、互いの命を奪い合うという矛盾。本当に残念です。
先日、「人の意識こそが神」「未来への意志こそが神」と書いたばかり。誰もが「平和」や「幸福」、「共存」といった「神」を持っているのにも関わらず、なぜこのような悲劇が起きてしまうのか。
それこそ、原理主義者や経済至上主義者たちが、そのような「神」の本質を理解していないからではないでしょうか。
よく、仏教は戦争を起こしたことがないと言われます。たしかにそうとも言える。それは仏教が「今の私」を捨てることを説いているからです。特に「子と財産」にこだわるなと言う。そこには当然、土地や食べ物の取り合いもありません。譲り合いはあっても。
しかし、だからといって、仏教がキリスト教やイスラム教よりも特に優れているとは思っていません。
こんな偉そうなことを言ってはそれこそ神罰が下るかもしれませんが、仏教には未来的な意志が不足しているように感じてならないのです。
「今の私」を捨てるというのは、やはり対症療法に過ぎないと感じるのです。そこからどうすればいいのか。それが見えてこない。本当に「子や財産」を捨てることが幸福なのだろうかと。
私にとっての最高の「宗教」は、未来の理想世界のために今何をどのようにすればいいのか、はっきり示してくれるものです。
キリスト教やイスラム教は、それを契約や戒律に求めた。それはそれでやはり対症療法、それも他律的で強制的な療法です。
仏教は自律的な療法を占めていますが、その後のヴィジョンが足りない。もちろん私の勉強不足もあると思いますが、まあ私のような凡人に分かるように語ってもらわなければ意味ありませんよね。
言うまでもなくテロという行為も、また誤った対症療法です。大きな勘違いです。
2000年以上、人類は進化しないで来てしまったのでしょうか。新しい宗教が必要なのでしょうか。それとも、もともと宗教は対症療法にしか過ぎないのでしょうか。
私にはある予感があります。しかし、それが判然としてこない。それがものすごく辛い。しかし、希望も持ちたい。
歴史上の多くの犠牲者の命、魂が無駄にならないように。
あらためて、ハンムラビ法典の名言を噛みしめてみたいと思います。
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