『女優霊』から『劇場霊』へ
今日は金曜ロードショーで「チャーリーとチョコレート工場」をやっていましたが、そちらは録画しておいて、下の娘とあえてこちらを観ました。それも部屋を真っ暗にして。13日の金曜日ですので(笑)。
結果、娘は怖すぎて(?)途中からふとんをかぶって寝てしまいました。私は、実はこの映画50回目くらいでして、どこが怖いがよく分かっているのですが、それでもやはり鳥肌が止まりませんでした。
11年も前にこちらの記事で紹介したとおり、恐怖のの「チラリズム」ですね。「チラリズム」というのは、たとえばあちら方面でも最高の効果を上げるのと同じく、恐怖においても究極の効果を発揮します。
そして、「究極のチラリズム」としての「見えない」があります。これはほとんど禅の境地。無が究極の有。途中まで観ていた娘も、「出そうで出ない時間と空間が一番怖い」と言っていました。まさにそれです。
ということで、女優霊から20年。中田秀夫監督の最新作は「劇場霊」。はたして、そのチラリズムは健在なのでしょうか。予告を観るかぎりは、ちょっと心配な感じですが。
映画と演劇、撮影所と劇場という違いも、作品にどういう変化を与えているか。映画、フィルムは「写真」ですからね。やはり心霊写真が持つ独特の恐怖感があった。チラリズムが記録されてしまうという恐怖。特に銀塩。最近は映画もほとんどデジタル化されてしまいましたから、あんまり怖くないですよね。
それにしても、なんで、霊はデジタルと相容れないのでしょうか。それについては、またいつか検証します。
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