そこまで言って委員会NP 『宗教と人類はどう変わったか?』
面白かったので、ご覧にならなかった方のために貼っておきます。
民放の人気番組だからこそ踏み込めない領域もありましたよね。しかし、それでもやはり東京で放送されていないからこそ、「そこまで」言えるのだなと思いながら観ていました。
ある意味、この分野は私の専門です。少なくとも島田さんよりは…いやいや冗談ですよ。島田さんも私もある意味オウムで痛い目に遭ってますな(私は地元民としてですよ…笑)。
全体にいろいろ言いたいこともありますけれども、今日はあえて最後の「宗教と科学」の問題について少し言及しておきます。
竹田さんとゲラーさんの議論が全く噛み合わないように、宗教と科学とは非常に微妙な関係があります。両者ともに「真理」を求める人間の良き本能から発していますが、なぜか相容れないんですね。なんでなんでしょう。
一方で、よく言われるように、両者はぐるっと回って最後は同じ極点に達するのではという予感もあります。私の身近なところにいらっしゃる科学者の方も、宗教者の方も、そんなようなことをおっしゃります。私もある意味では、同様の予感を持っています。
かと思うと…ちょっと話が逸れますが、先日映画を観てしまった(笑)幸福の科学さんなんか、あまりにコテコテな「名乗り」によって、そこをいとも簡単に統合してしまいましたね。私は、エル・クソターレなので、もちろんエル・カンターレ様のお考えにはついていけないどころか、なんだかズルいなとまで思ってしまいます。
宇宙人である私からしますと(笑)、科学と宗教は基本同じモノを違う角度から見ているように感じられるであります。
たとえば、今日も俎上に上がっていた「進化論」。いくら科学的な意識の強い方でも、自然淘汰のみで現在のこの完成度の高い自然界、特に自分たち人間という「作品」「製品」が出来上がるというのは、あまりに出来すぎな感じがすることでしょう。そんな悠長な偶然に任せていていいのか。
では、神がいて「作品」「製品」を作ったとすれば納得かというと、決してそんなことはない。今度は全知全能の神にしては完成度が低いという話になる。そりゃそうですよね。
では、宇宙人はどのように観察しているかというとですね、案外単純なのです。
いつも書いているように、私は「時間は未来から過去へと流れている」と感じている者です。実は、今ほとんど方が信じている「時間は過去から未来へと流れている」という考え方の流行、定着と科学の発達とは大いに関係があるのです。
つまり、科学的な因果論からしますと、偶然の変異と自然淘汰を軸とする進化論が当然の帰着点となります。未来への願望や妄想が原因になるとは考えられないからです。
しかし、時間は未来からと考えると、カメレオンが色を変えたいとか、ナナフシが木の枝そっくりになりたいとか、お花が美しい形と色を持ちたいとか、子猫が人間に可愛がられるようになりたいとか、そういう未来への願望、妄想こそが、現在の変化の原因になっていることが、当たり前だと実感できるはずです。
実際、私たちは日常的に、「明日朝早いから早く寝よう」とか、「今からデートだからオシャレな服を着よう」とか、そういうふうに未来に原因を作って今を生きています。
ちなみに「この前失敗したからこうしよう」というように、過去の体験が今の原因になっているかのように見える場合もありますけれど、それも実際には未来への願望、妄想が原因となっています。つまり、「同じ失敗をしていない姿」「成功している姿」を未来に描いているということです。お分かりになりますよね。
で、話を科学と宗教に戻しますと、私はその「未来への願望、妄想」こそが、「神」の存在であると思っているのです。日本語でいうと、実はこれが「言霊」になります。モノに対してコトとは「現実・事実」の意味を持ちます。つまり、現実化へのエネルギーこそが「コトたま」なのです。
違う言い方をすれば、人間が抱く「理想」こそが「神」ということになります。これも分かりやすいでしょう。その理想を人格化、キャラ化したのが、よくある宗教の本質ではないでしょうか。
これまでの近代科学は、そうした人間の感情や思考を排除することで成立してきました。それはそうです。今書いたように、その「意識」というものを内包しようとすると、時間の流れの捉え方、すなわち因果論を根本から変えなけばならないからです。
最近、ようやくそうした自家撞着から逃れるために(?)、科学が時間の多様性や多面性を取り上げるようになってきましたね。それがあたかも科学が宗教に近づいてきているように思わせる要因でもあります。
と、書き始めたら止まらなくなってしまいましたので、今日はこのくらいにしておこうかと思います。とにかく、人間の意識こそが神の正体であり、それは科学的な時間も空間も超えてしまうということです。
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