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2015.08.04

BUMP OF CHICKEN 『Special Live 2015 in 横浜アリーナ』

Th_img_8871 年の「WILLPOLIS 2014」以来のBUMPライヴ。
 今回は座って鑑賞できる席を用意していただいたので、今まで以上にゆったりと(ちょっと評論家的に)聴き、観ることができました。
 まず全体として、非常に素晴らしいライヴであったと思います。BUMPらしい、愛に溢れた時間と空間がそこにありました。
 過度な演出もなく、MCも少なめで、淡々と自ら噛みしめるように曲を奏でる姿勢に感動しました。新曲4曲が単なる新曲ではなく、一つの大きな物語の中のそれぞれのシーンなのだなと感じることができました。
 今回のテーマというかアイコンが「79」であることからわかるように、彼らは今年36歳になります。厳しい音楽業界の中で、BUMPは独自の世界観を確立し、さまざまなチャレンジをしながらもその中心軸は全くブレない存在です。
 おそらくはこれから40歳になっても、50歳になっても、変わらず活躍することでしょう。同級生バンドであることはもちろん、前の記事にも書いたとおり、藤原くんが突出した存在であって、他のメンバーはそれを支えるという構造が、実は芯のぶれない長続きする条件であったりします。一般的にはそういうバンドはお金のことなどでもめてバラバラになるんですけれど、やはり、お互いの「愛」が深いので、特殊なケースになっているんですね。
 それがメンバー同士の安心、そしてファンの安心につながっている。結果としてブレない世界観を時とともに積み上げていける要因となっているのだと感じました。
Th__20150807_120424 ま、そんな細かいことはぬきにして、中盤のファイター、太陽、ギルドの流れはたまりませんでした。バンドとしての成熟度、成長の跡が聞き取れました。特に、太陽での増川くんの丁寧なギターのオブリガート。そこに込められた歌への思いには感動しましたね。なるほど、このバンドはバンドとしても魅力的だなと。
 あと、藤原くんのギルドの歌い方にも成熟が感じられましたね。前半は比較的淡々と。間奏後はやや激しく感情的に。ここでもデレツンぶり発揮か(笑)。「愛」や「優しさ」の中に「お前ら!」みたいなSっぽいところがあったり、そんなところも藤原くんの魅力でしょうかね。
 さてさて、オーディエンスの「表打ち」「裏打ち」の話は、昨年の記事に書いたので、ここでは繰り返しませんが…ただ、面白かったのは、アンコール2曲目、すなわちラストの曲「メーデー」で、チャマが裏打ちコールをしたので、ライヴ全体で初めてオーディエンスの腕の振りが「裏打ち」になりました。
 しかし、それも1番のサビ前までで、そのあとはいつの間にか会場全体が「表打ち」に戻っていました。そして、曲の最後に再びチャマが裏打ちでコールしたので、表と裏が混在し、グチャグチャになった感じで終わりました(笑)。
 う〜ん、これはパンプに限らないことなので、もう完全に日本の文化ですね。私はそれを否定するつもりはありません。まさに和洋折衷のハイブリッド文化だなあと痛感した次第です。
 ちょっと意地悪な言い方をすると、BUMPファンは特に「日本的」なのかもしれないなと思いました。藤原くんの音楽の根底にあるブルース的なもの、あるいはカントリー的なものが、受け取る側の文化によって、全く新しい「ノリ」を生んでいるのかなと(その点、面白いのは、たとえばアニソンのライヴなんかだと、ヲタクの方々は見事な裏打ちで統一されていることですね)。
 冒頭に書いたように、今回は失礼ながら着座したまま鑑賞させていただきました。さらに会場前の宿まで取っていただき、おじさんファンとしては大変助かりました。これからきっとファンの年齢層ももっと広がってくることでしょうから、「座って鑑賞席」というのを作ってもいいかもしれませんね(笑)。
 

■セットリスト
1.パレード
2. Hello,world!
3. ハンマーソングと痛みの塔
4. 才悩人応援歌
5. morning glow
6.ファイター
7.太陽
8.ギルド
9.ハルジオン
10.embrace
11.虹を待つ人
12.乗車券
13.supernova
14.ガラスのブルース
15.ray

【アンコール】
コロニー
メーデー

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