スポーツはなくなるべきなのか!?
今日は丸一日山梨県内を行ったり来たり。いろいろな試合の応援に走り回っておりました。
夏はスポーツの季節でもあります。高校野球や高校総体はもちろん、中学も総体があったりして、いろいろなところに応援に行きます。
今日は、まず県北部の北杜市まで車を飛ばし女子バスケットボールの応援。試合終了後、甲府市で剣道の応援。
そうそう、その剣道の試合にウチの娘が出場したんですよ。いや、実は剣道は全くの未経験。団体戦に出るのに人数が足りず、我が弦楽合奏部からなんと3人がエントリーしまして、結果県大会出場を決め、さらに今日は1回戦勝利しました。
なんだか、マンガみたいな展開ですよね(笑)。未経験者の助っ人、それも普段はヴァイオリンを弾いているバリバリ文化系の3人をなかば無理やり引っ張りだす。竹刀さえ持ったことがなく、ルールもよく分からないシロートが短期間稽古し、なぜか予選を勝ち抜いて県大会へ。
ウチの娘も全くの未経験者でしたが、顔が剣道っぽいという理由で(笑)選ばれ、おかげさまでいきなり県大会出場という体験をさせていただきました。
当然、本人は全敗でしたが、なんだか悔しかったらしく、試合後は泣きじゃくっていました。はたして、彼女は剣道部を続けるのか…つづく(笑)。
その後再び北杜市でバスケの2試合目を応援。帰りは甲府駅北口の、上の娘が参加しているジャズ部のイベントに駆けつけました。
で、武道、スポーツ、音楽をいっぺんに体験して、ふと思ったことがあるんですよね。
スポーツは基本純粋な勝敗の世界。武道は勝敗を超えたところにも価値を見出す。音楽は勝敗はない(と思う)。それぞれ面白いし、魅力的だなあと。
ついでにそれぞれを比較したり、娘の「悔しがる」姿を見ていて、なんと言いましょうかね、ちょっと変な考えですが、スポーツってなくなった方がいいなと思ったのです。
何をいきなりメチャクチャなことを…と思いますよね。しかし、ちょっと冷静に、常識にとらわれず考えてみると、スポーツってそんなに素晴らしいものなのでしょうか。
いや、自分ももちろんスポーツ大好きですよ。最近は自分ではやりませんが、応援したり観戦したりするのは好きです。また、5年後に控える東京オリンピックにも大いに期待をしています。
ちなみに大好きなプロレスはというと、これは純粋なスポーツではありませんよね。演劇性が高い。それも含めてですね、勝敗のあるスポーツを冷静に眺めると、人間のある部分が見えてくるような気がするんですよ。
以前書いた「さまざまなスポーツ(?)に思う。」という記事にある「闘争本能の昇華」としてのスポーツ。これは別の言い方をすると、「戦争の代替」としてのスポーツという側面があります。五輪もそういう意味で「平和の祭典」と言うのでしょう。
だからこそスポーツは素晴らしいし、平和を招来する知恵であるわけですが、その根本にはその「闘争本能」があり、だからこそ、たとえば娘は悔しがって泣いたわけでしょう。
その悔しさこそが進化のきっかけ、基礎になるということで、その感情は素晴らしいものとされていますね(「悔しくないのか!」という叱咤がそれを証明しています)。
しかし、考えてみれば、それは相手を打ち負かそうとする心の表れであるとも言えます。リベンジという言葉もリベンジと言うようになってから、その危険性がさらに隠蔽されるようになりました。
だから極論しますとね、ある意味では、スポーツはなくなった方がいいのです。スポーツで昇華しなくてもいいくらい、人間に闘争心がなくなれば良いのです。
これは出口王仁三郎の言う「宗教のない世がみろくの世」というのと似ていますね。とんでもない発言のように感じますが、深いところでは真理をついているかもしれない。
もちろん勝敗のないまさに「SPORT(気晴らし)」としてのスポーツは残ってもかまいませんよ。それは非常に高度な遊戯になるのかもしれないし、プロレスのように強い演劇性を帯びたものになるかもしれません。
筋書きのないドラマは、その感動の裏側に残酷な悲劇を含んでいる場合が多くありますし、以前「スポーツは良い子を育てるか」に書かれていたように、スポーツをしていれば立派な人間になるとは限りません。
その点、どうでしょう、音楽は。音楽は人間性を磨き、社会を進化させる効用を持っているのでしょうか。それはまたいつか書きましょう。
ま、今日のところは、スポーツの素晴らしさは認めつつ、多数の「スポーツ教信者」の皆さんにちょっと意地悪なことを言ってみたということで(笑)。
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