戦争反対!?
今日はたまたまお昼ごろに国会議事堂付近におりました。もちろん、デモに参加するためではありません。別件です。
それにしても驚いたのは、ちょうど「強行採決」されたという時刻にも、それほど大きな騒ぎになっていなかったことです。
マスコミで紹介されていた映像のイメージとは全く違いました。反対派の皆さんのパワーのないことと言ったら…。
大変失礼な言い方になってしまいますが、ほとんどが高齢の方でして、炎天下だったこともあって、なんだか心配になってしまう状況。
ある集団は「安保同窓会」みたいな感じでしたし(苦笑)。
いろいろな意味で、これはいかんな…いやいや、これでいいのだという、実に複雑な思いにかられました。
ちなみに私は単純な自民党シンパではありません。安倍政権に対しても大きな心配を抱いている立場です。
いつも書いているように、私は右でも左でもなく(別の言い方をすると右でも左でもあり)、純粋に「地球平和」を希求している一市民です。
ただ、「平和=戦争反対」という単純な念仏主義者とは一線を画していたいと思っています。また、本当に相手の心を動かしたいのなら、ケンカを売るのではなく(それは戦争と同じ方法だからです)、相手の懐に入っていくという方法を取る主義です。
ところで、私が「戦争さえ起きなければ平和である」という単純な理論を持つ平和主義者だとしましょう。だとしたら、なおさら「戦争」とはなんなのかということを突き詰めたいと思うはずです。
敵を知らなければ勝利はないからです。戦争はなぜ起きるのか、戦争はどのように進行し、終結するのか。客観的に世界史上の戦争について研究しなければ、戦争反対を唱えることなどできません。
一部の観念的、あるいは感情的、いや気分的平和主義者のように、戦争についてはその表層である悲劇的なシーンのみを語り、その奥底にある社会的本質、あるいは人間的本質、文化的本質を知ろうとしないとしたら、それはまさに「空念仏」に終わってしまいます。
だから、私は歴史としての戦争、また悲劇のドラマとしての戦争を知ろうとするのはもちろん、いわゆる「戦争学」「戦争論」「戦争文化論」「戦争哲学」といったものにも興味を持ちたいのです。
「戦争学を勉強しています」なんて言うと、それこそ「お前は戦争をしたいのだな!」と反戦主義者に言われてしまいそうですね。しかし、さまざまな犯罪や災害を防ぐために、その犯罪や災害を研究しなければならないと同じで、戦争という人類の最も忌避すべき「罪」「災」についても、しっかりそれ自身と対峙していかなければならないと思います。
いじめ問題親子討論会の記事に書いたように、「いじめはいけない!」と言っていても「いじめ」はなくなりません。「いじめる」種、「いじめられる」種、「いじめを黙認する」種が自分自身の中にあることと真正面から向かい合っていないからです。
「戦争」も同じことが言えます。たとえば、今日、国会前で汚い言葉でシュプレヒコールを上げていた彼らの中に、はたして「あいつを消したい(殺したい)」という種がないと言えるでしょうか。
もちろん、私のこういう言説の方がずっと理想論的な念仏ではないかというご指摘があることも分かっています。それこそ現実の問題から逃げているというお叱りもいただいています。
しかし、仕方ないですね、これはどうも私の本能の部分のようです。
残念ながら、今の人類のレベルでは、いわゆる「丸腰」は、諸外国(特に近隣諸国)の悪を助長してしまう可能性があります。
相手の悪を抑えつけ、善を育てるものであるのなら、「荒魂」も絶対に必要です。いつも言っていますね、「荒魂による和魂の招来」です。
理想社会、みろくの世においては、その「荒魂」の出番はほとんどなくなるでしょう。しかし、それはまだまだ先の話です。そこを目指す(もちろん何世代もかけてです)者としては、今は、その「荒魂」のコントロールのしかたこそ大切なことであると思います。かつて、いや今でも、各地の祭りにおいて「荒魂」を上手に真釣っているように。
必要がなくなったら、また改正しましょう。そういうスパンでものを考えることも必要ではないでしょうか。
ちなみに憲法改正についても単純な改憲論者でも護憲論者でもありません。(改正ではなく改定も含めて)改憲が必要なのか論議をすることはいいことです。場合によっては国民投票もいいでしょう。しかし、最終的には「守るべきもの」は守られるでしょうね。そう信じています。
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コメント
>純粋に「地球平和」を希求
素晴らしいです。右でもなく左でもないドストレートで行きたいものです(笑)
安倍政権批判は、自分もかなりしておりますが、京都の安保反対運動では4千人参加、またその集会では憲法学者や学生団体「SEALDs(シールズ)関西」のメンバーが登壇しているとか。
この名前も昨今耳にすることが多くなってきています。
京都といえば京大や東大の学生運動、安保反対運動を想起させますが、私の86歳になる茶道の師である先生の義妹は東大の数学で名高い小平先生の研究所の助手を長らく勤めていた方だそうで、学生運動の事を話していたと先日小耳に挟みました。
結果経済は伸びましたが、韓国の事も押し付けられそうな雰囲気もあり、リニアのエネルギー問題含め、政府はアメリカとの取り決めは守り、緊密にするしかない方向性しかなく、考えてみると岸さんの推し進めてしまった安保自体も必要だったかは自分には疑問に思えます。
アメリカの犬と呼ばれて日本全土のシュプレヒコールを浴び、、という私は生まれてない時代の昔のニュースを聞く時にいつも思うのは、これからの子供たちの行く末。
それを案じるのは健康な精神の大人ならばあるべき姿かと考えます。
多く人間が本当の意味で「地球の行く末、人類の行く末」について真剣に考えるべき時・・ときっと神様もそのように考えておいでではないかなと(^-^)
純粋な魂を持つ人間が少ない、「日月神示」にもそう記され、神々が人を見渡したとき、神かかれる人が沢山増えるときっと良い世の中になるのではとそんな風に思います。
人々に、火と水で驚くことをしてみせる神一厘的そんな人間が。
にしても子供の教育とは難しい。風水的には白い壁がいけない(金気をもつのでキレやすくなる)と聞いたこともありますが(笑)
昨今問題の「虐め」はその名称を変更すべきとの話もあり、自分が小さい時にもそういう子供がいて遠回しに避けられているとか登校拒否などを目にするたび嫌な気持ちになりましたが、その生徒を仲間に入れて彼女の登校拒否を無くすべくトライしてみたりかばったりもしましたが、個人ではどうにもならない。
相変わらず、いじめにあってる生徒の事は放置・・無関心、傍観者として遠巻きに見ている子供が多いと思います。
大人が何をどう議論しても子供たちの中で虐めはなくならず、それを放置している教師や大人の問題もある。
何か決定的なモノが欠けている気がしてなりません。
「虐め」は抜本的なシステム変更がないとなくならないのかもしれませんね。
先生のような方な広い見識を持つ教師の方が増えたら、子供に良い影響があるのではと期待してしまいます。
子供というよりもその精神を形成するうえで大事な教師や親への教育ですし、、頑張ってて下さい(^-^)♪
投稿: himiko | 2015.07.19 06:28