アートの可能性(限界)
今日、カミさんと下の娘は、安倍昭恵さんが校長をしている「UZUの学校」に参加してきました。今回のテーマは「芸術(アート)の可能性」。面白そう。
GWに昭恵さんが遊びにいらした時に、カミさんと下の娘に「来たら〜?」と誘ってくださって、いちおう論文のようなものを書いて応募したら、二人とも合格して晴れて親子で参加することになりました。
もちろん、私もその分野に関しては大いに興味のあるところなのですが、なにしろ「女子校」なので参加不可能…と思いきや、「用務員としてならいいですよ〜」とのこと(笑)。
当初は、よし!用務員でも警備員でもなんでもいいから潜入しちゃおう!と意気込んでいました。しかし、いざ当日が近づいてくると、現場のアウェー感を想像し、だんだん戦意喪失気味に(笑)。
結局、私は留守番することにしました。ちょうど諏訪から友人がこちらに遊びに来るということで、では、こちらはこちらで富士北麓諏訪神社めぐりを敢行しようと企てまして、まあなんとなく敗北感を払拭することに成功しました(笑)。
なにしろ、中1の娘は史上最年少の「学生」だったようでして、まあ、なかなかやるな、昨日の上の娘によせよ、今日の下の娘にせよ、いよいよ親を追い越していくようになってきたな、それはそれで感慨深い…わけはなく、正直悔しい!ぜってーお前らには負けねーぞ!とさらに気合いが空回りするオヤヂでありました(笑)。
さてさて、せっかくですから、女性陣の「芸術(アート)」とこちらの「宗教」を統合して、ワタクシの考えを一つ披露させていただきます。ここ数日下の娘と話していたことです。
私はまず「芸術(アート)」は素晴らしいという前提を取っ払うところから始めました。なんか世間ではアートは素晴らしい、より豊かになってほしいもののように言われるじゃないですか。本当にそうなんでしょうか。
なぜ人間にだけアートはあるのか。いや、なぜ人間だけがアートを創造するのか。そう、人間以外の自然界は能動的にアートしませんよね。つまり、富士山は富士山自身で、そして花や蝶は花や蝶自身ですでにアートであると言える。
また、人間の歴史をだけを見てみても、原始人は非常に単純な絵くらいしか残していない。時代が下るに従って、ある意味アートは進化し、増殖してきました。
そうすると分かってくることがありますよね。つまり、人間が自然から離れれば離れるほど、人間が内なる自然を失えば失うほどに、創造的芸術(アート)が発展し、私たちはそれを渇望するようになってきた。
先日紹介したAppleMusicなんかも、その大量生産、大量消費を促すものだとも言えます。
つまり、芸術(アート)は、私たち人間と自然との空隙を埋める存在であって、それはほとんど不可逆的に増殖していかざるをえないということです。
もちろん最悪なのは、そうした空隙を埋めようともしなくなる、すなわち、我々が自然どころかアートにさえ関心、興味、必要を感じなくなってしまうことです。その時、たぶん、人類は滅亡するでしょう。
もし芸術(アート)に可能性があるとしたら、そういう意味で、常にギリギリのところで私たちを救ってくれるということでしょうかね。
これは逆に言えば、アートの限界でもあります。つまり、前提条件として、私たちをより豊かにしてくれることはないということです。なんとかゼロを保つのが精一杯。もし、我々がちょっとでもアートを望まなくなったら、あるいは創造力を失ったら、もうマイナスなのです。
いや、私たちがもう一度自然の方に近づけばいいではないかという発想もあるでしょう。しかし、それは難しいでしょうね。前に書いてしまったように人間の「進化」は不可逆的だからです。
そう考えると、映画「美しき緑の星」において音楽がすでに絶滅していのというのは象徴的です。彼らは逆行の進化を手に入れた結果、芸術のある部分が必要なくなったのですね。
では、宗教は…ということになりますが、それは以前紹介した、出口王仁三郎の「芸術は宗教の母なり」を参考にまた考えることにしましょう。今日はこのくらいにします。
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