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2015.07.25

よみがえる 和の刻(とき)「独立時計師 菊野昌宏の挑戦」…NHK BSプレミアム

Th_plx_img02 6月に見逃してしまった番組を再放送で観ました。
 独立時計師という仕事があるんですね。楽器製作家などとは違い、機械系は「機械が機械を作る」場合が多い。すなわち大量生産のために「メーカー」という企業に移行していくのが当たり前。そんな中で全ての部品を一人で手作りするというので「独立」ということになるわけですね。
 ある意味でこれは本来の職人の世界です。若い菊野さんが、昔の人にできて今の自分にできないわけはないと考えた。さらに、今の人は昔のものを見て触れることができるし、環境も整っているのだから、昔の人よりも優れたものを作り出せるはずだという考えた。これこそ、まさに職人魂の原点でしょう。
 そう考えると、私たち全ては、そうした「進化の魂」を持っていることになりますよね。歴史に学ぶことができるわけですから。菊野さんは時計の世界にその比喩を見ているわけで、私たちもそれぞれの仕事や子育てや政治や経済やスポーツにおいて、そうした職人になる権利を持っていることになります。
 未来創造の魂。菊野さんを職人の世界に引き込んだ田中久重の万年時計もそうだったように、過去に学ぶことをきっかけとして、未来に原因を作り、その結果としての「今」があるという発想、すなわち、時間は未来から過去へ向って流れているという感覚こそが、私たち近代人が思い出すべき魂なのではないでしょうか。
Th_b2803122_main そう考えると、菊野さんの万年時計・改は、不定時法の表現はありますが、西洋時計のような針がついていますから、完全なる和時計ではありませんね。
 もちろん、田中久重の万年時計自体が和洋折衷ですから、その小宇宙たるべき「改」もそのような形で構わないわけですけれど、私としては、日本人として回転文字盤式にこだわってほしかったような気もしないでもない。ま、それは私の趣味に過ぎませんが。
 それにしても、菊野さん、若いのに偉いですねえ。それも元自衛隊員という経歴。これからは、こうした「独立」職人さんがしっかり食べていける世の中になっていくことでしょう。それが本来のポストモダンだと思います。
 日本は大量生産も得意としてきましたが、やはり、本来の真髄は職人芸、職人魂です。また、そうした職人芸、職人魂をしっかり評価する大衆のセンスも優れていたはずです。
 日本を取り戻す!という意味でも、これからまたそういう時代にしていかなければならないと感じています。教育のはたす役割は大きいだろうなあ。教員自身が職人じゃなくなっちゃってるからなあ。一人で人間を作るという意味では、完全に職人の世界のはずなんですが。なんだか規格品の大量生産メーカーになっちゃってます。
 私の感覚では、教育こそ言葉では説明できない、マニュアル化できないモノであると思うのですが、そんな感じでやっていると「いい加減な教師」という評価しか得られなくて残念です(笑)。
 それぞれの世界に、菊野さんのような若き職人(若き天才ではない)が、増えていくことを祈ります。

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