『ゴジラ対ヘドラ』 坂野義光監督作品
最近、家のテレビを100インチに変えました。100万円かかりました…というのはウソで、しめて6万円くらい(スクリーンだけだと780円!)。
それについては後日一つ一つの機材をおススメします。いいですねえ。大画面。
そんな新システムで初めて鑑賞した映画が「ゴジラ対ヘドラ」(笑)。映画監督を目指しているという下の娘と観ました。ちなみにソフトはiTunesでデータレンタル。MacBookをつないで観ました。
娘、「シュールだ」「怖い」を連発。私、「難しすぎる…」。
ご存知のとおり、この作品はゴジラシリーズの中でも特にカルト的な人気を誇っています。まあ、そりゃそうだろうなあ。
別の言い方をすれば、実験的であるということ。また社会派であるということ。
それらの詳細については、別のサイトにたくさん書かれているので、そちらをご覧ください。wikiにも詳しく載っています。
娘はそういう部分を「シュールだ」と言っていたのでしょう。「怖い」は私の「難しい」と同じかもしれない。
そう、この作品には、理解困難なために怖い「間」がいくつもあるのです。具体的には観ていただくしかないわけですが、この「間」は何を表現しているのだろうとか、さっきのカットの意味はなんだったのだろうというような瞬間がたくさんあるのです。
実験的なところ、たとえばアニメーションになったりするところは、まあ文脈的に分からないでもない(かなり不自然ですが)。そういう挿入ではなくて、普通のシーンに一見無駄な「間」がたくさんあるように感じるのは私だけでしょう。
それが、それまでの文脈の推進力をじわっとぶち壊すのです。それが「怖い」。理解が難しいから怖い。
監督が意図的にそういうことをしているのか、ただ単に編集か下手なのか(それはないと思います)分かりませんが、いずれにしても「効果」を上げていることはたしかです。
まさに不可知なる「モノ」が支配している感じ。実生活においても、そういういや〜な「間」とか、「あれって何だったんだろう」的な記憶って怖いじゃないですか。
ちなみに、この映画が公開されたのは1971年。私は7歳ですから、登場する小学校2年生の少年と完全に同じ世代ということになります。
それも静岡生まれの東京育ち。富士市のヘドロや煙突の煙はこの目で見ていますし、あの臭いも鼻が記憶しています。そして、住まいは京浜工業地帯に隣接する団地。実際、光化学スモッグのため校庭でバッタバッタと生徒が倒れていくという時代でしたからね。なんだか懐かしいような気もしたのでした。
家族とも話しましたが、あの頃の日本に比べたら今はずいぶん平和で清浄で安全をですよ。あんまり不満を言っちゃいけない。
冒頭から歌われる「かえせ!太陽を」ですが、これもすごいですね。ストロンチウムも出てくるし。バナジウムも(笑)。上の娘は「ベースがすごい!」と言っております。そういう時代でしたね。
ゴジラという存在自体もそうですが、原子力の話題も出てきますね。映画の中にも「核分裂エネルギー」の解説が入ります。ちょうどこの頃からでしょう。原子力発電のおかげで日本がより繁栄していくのは。
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