『人の心を動かす伝え方 〜響く言葉には魂がある〜』 出口光 (あさ出版)
今日は4月1日。嘘をついてもいい日でもあるわけですが、実際は新たな出会いの日であり、初めて「本当の想い」「魂」「志」を伝え合う日でもあります。
特に今日は、あるお寺の「入寺式」に参列させていただき、いろいろな想いのこめられた言葉や、振る舞いや、伝統的な儀礼に触れることができました。まさに魂の震えるような体験でした。
たしかに、出口さんの言うように、理性も感情もテクニックも超えたところに、人の魂を動かす、すなわち人を行動させる「言霊」がありますね。
そんな「本当の想い」と「伝え方」、さらに「聞き方」について熱く語られたこの本。それこそ出口さんの「本当の想い」がしっかり伝わってくる見事な語りとなっています。
私も公私ともにいろいろお世話になり、いろいろ生きるヒントをいただいている出口光さんは、言うまでもなく、あの出口王仁三郎の曾孫です。世界や人間の本質を見る目を持っているのと同時に、ユーモアに溢れ、スケールが大きく、ある意味細かいことをあまり気にしないところなんか、まさに王仁三郎ゆずりといった感じの方です。
この本の内容は、出口さんから直接聞いてきたことがほとんどなので、私としてはそれほど新鮮味はなかったのですが、今までの様々な試論が統合的に整理されていると同時に、先ほど述べたように、とにかく「魂」がこめられている感じがして惹きつけられました。
一昨日の『心配事の9割は起こらない』の記事でも書きましたが、私の「妄想」とは、実は「言霊」や「志」と大きく関係してきます。
この本にも、「コト」と「モノ」や「中今」の話が出ています(そう言えば、出口さんに早く「モノ・コト論」の本書けとずっと言われていますが、なかなか実現しません)。
私の考えだと、「モノ」と「コト」の時間の流れは反対です。すなわち、「モノ」は未来から過去へ、「コト」は過去から未来へ。「コト」は記録であり、情報ですから、それを読み取る際は、私たちの時間意識は逆になります。音楽の楽譜や、歴史の年表を思い浮かばれば分かるでしょう。実際の音楽や歴史は未来から順にやってくる。それは「モノ」。
そう考えると、「モノ」は一次的、「コト」は二次的ということになり、「モノ」が本質だということになります。それを説いたのがお釈迦様。
しかし、日本の神道の考え方はちょっと違います。「コト」のベクトルを極めていくと、過去から現在を突き抜けて、未来に影響を与えるのです。それが「コトタマ(コトのエネルギー)」であると私は考えています(一般的な言霊の解釈とは違います)。
一昨日書いたように、私は、「モノ」が本質であるというお釈迦様の発見もそれなりに理解できるのですが、やはり人間として生まれたからには「コトタマ」の善用を極めたい。
それが、おそらく「教育」や「政治」や「音楽」という、私の趣味(?)なのでしょう。
とか言いつつ、私の日常や非日常での言葉は、なんと嘘くさいのか。まるで毎日がエイプリルフールですよ。だから、みんなに「はったり」とか「洗脳された」とか言われる(苦笑)。いけませんな。
まあ、騙りも人を動かしますよね。王仁三郎もそうですが、宗教の教祖なんか、みんな騙り部です。私も自分流を極めます。
Amazon 人の心を動かす伝え方 〜響く言葉には魂がある〜
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