今日の日はさようなら
昨日の卒業式&謝恩会、なんとも感動的だったなあ。今年は自分の娘も卒業、それも答辞を述べる役ということで、教員として親としてしみじみと時の流れと人間の成長に感じ入りました。
卒業生の合唱は「旅立ちの日に…」。川嶋あいさんの曲ですね。比較的新しい卒業ソングです。
私たちの時代だと「今日の日はさようなら」でしょうか。
この曲は金子詔一さんの作詞作曲。今では英語教育などでユニークな活動をされている方。この名曲誕生秘話は実に面白いですよ。ぜひ、こちらをお読みください。
学生運動、内ゲバ、フォークソング、フロッギーズ。そういう時代の副産物だったわけですね。やはり、あの時代の空気になじまない人もたくさんいたのでしょう。
いい曲ですよね。シンプルですが心にしみます。まず三拍子。近代以降唱歌や、歌謡ワルツで日本化した文化です。それまで日本には三拍子はほとんどありませんでした。よく言われるように牛(農耕)文化は二拍子(四拍子)、馬(狩猟)文化は三拍子。
その三拍子を、西洋音楽から取り入れた日本人。そこにある種の「郷愁」を見出したわけですね。
メロディー的にも、半音階進行がある意味異国的な情緒を醸します。「と〜もだちで〜」のところですね。
1967年に上掲の森山良子ヴァージョンが発売されました。「恋はみずいろ」のB面です。
1964年生まれの私としては、その後1974年に「みんなのうた」で紹介された本田路津子ヴァージョンの印象が強いですね(こちら)。
そうそう、この曲、最近の若者たちはヱヴァンゲリヲン新劇場版:破の挿入歌としてよく知っていますよね。林原めぐみさんの歌。
なんとも言えない残酷シーンに流れるこの純粋な歌。最初は「え〜っ?」と思いましたが、あのシーンはまさに「内ゲバ」じゃないですか(笑)。上の誕生秘話を読むと、庵野さんの選択は間違っていなかったのではないかと思いますね。
エヴァンゲリオンって、ある意味「内ゲヴァンゲリオン」だし(笑)。「シンジ合う〜」って歌詞もあるし(笑)。
とにかく名曲はこうして時代とともに歌い継がれ、新たな意味を与えられていくものです。
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