静岡高校校歌
春の選抜甲子園。今日は母校の静岡高校が2勝目をあげ、ベスト8進出を決めました。春のベスト8進出は50年ぶりだとか。そうか、私が0歳の時か(笑)。
ちなみに私が在学中は3年生の時に夏の甲子園に連れて行ってもらいました。優勝した池田高校に負けて1回戦敗退でしたが、本当にいい思い出を作ってもらいました。
予選、甲子園への道中、応援秘話、帰り道、そしてその後教員になってからの不思議な縁など、語ることはたくさんありますが、それはまたいつかということで、今日は久々に聞いた静高の校歌について書きます。
静高出身者の方はよくご存知と思いますが、戦後、生徒たちは校歌の1番しか歌いません。というか、1番しかないと思っていた人も多いのではないでしょうか。
私は、たまたま父も旧制静岡中学出身だったので、「実は4番まである」ということを聞かされていました。しかし、今考えてみると、父が2番以降を歌ったのを聞いたことがありません。父はどちらかというと「歌いたくない派」だったのでしょう。
さて、その歌われなくなった、あるいは歌えなくなった、2番以降の歌詞はいったいどんなものなのでしょうか。ネットにあったので、コピペいたします。
一、 岳南健児 一千の 理想は高し 富士の山
八面玲瓏 白雪の 清きは我等の 心なり
二、 至誠を色に 表はせる 唐紅の 旗幟(はたじるし)
義勇奉公 四つの文字 掲げて共に 進むべし
三、 龍爪山の 木枯に 青葉が岡の 夏の日に
身心鍛ふ 大丈夫 文武の道を 励めいざ
四、 御國の柱 礎と なりし祖先(みおや)の 後継ぎて
大現神(おおあきつかみ) 天皇(すめらぎ)の 御稜威(みいつ)を四方(よも)に 輝かせ
むむむ、なかなか素晴らしい歌詞ですね(笑)。特に3番は全然「大丈夫」ですよね。
作詞は日本近代の唱歌の歴史を語る際の最重要人物、吉丸一昌。「早春賦」の作詞者です。
2番は現代的には△。4番は×でしょう。細かく論評したいところですが、今日はやめておきます。
作曲はまたすごい。島崎赤太郎。日本で初めて本格的なフーガを作曲した人です。ドイツ留学でバッハ(当時はバハ)の研究にいそしんだオルガニストでもあります。
日本の古楽受容史における最重要人物。バッハのオルガン曲を多数演奏して紹介した功績は大です。また、対位法や和声法の本やオルガンの教則本もいろいろと書いているようです(オルガン教則本デジタルライブラリー)。
そんな、西洋音楽に精通していた島崎でありますが、唱歌、校歌その他、日本的な旋律もたくみに作る才能を持っていました。まあ、この近代における「日本的なるもの」は決して真に伝統的とは言えないのですがね。和洋折衷の時代ですので。
この静高の校歌は、やはり近代に作られた、そして流行した「校歌」のスタイル(コード進行など)に則った作りになっています。というか、そのスタイル自体、島崎が作ったとも言えるのかもしれませんね。
制定は1916年。大正5年。ということは、来年制定100年なんですね。これを機に私も4番までしっかり覚えて歌えるようにしようかな、などと思っているところです。
最後にYoutubeにあった音源を貼り付けておきます。1回戦突破の時の動画です。いい曲ですよね。青春時代の苦い思い出がたくさん蘇ります(笑)。
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コメント
吉丸一昌先生を「日本近代の唱歌の歴史を語る際の最重要人物」と評価されるなんてお見事です。吉丸・島崎とくれば、尋常小学唱歌の編纂主任2人であることを記しておかねばなりません。この静岡高校校歌は、その2人が手掛けたという点で、大町中学校歌とならぶ重要作品です。ただし、制定されたとき、吉丸先生は亡くなっていらっしゃいました。残念なことです。
投稿: 崎山言世 | 2015.03.31 22:53