武蔵と遺骨
シブヤン海に沈む戦艦武蔵の探索の様子が生中継されました。
沈没時にかなり破壊が進んだとはいえ、70年経ってもまだ原型を残す各部位には、ある種の迫力と言いますか、殺気のようなものを感じますね。
もう資源もなく、工員も不足していたあの当時、それでも世界一の戦艦を作ってしまう日本人の執念の恐ろしさですね。
陸軍もかなり無謀でしたが、海軍も負けず劣らずです。ちなみに大和、武蔵に続く第三の兄弟艦信濃は、戦艦として作られ始めたにも関わらず、結局材料も部品も労働力も不足し、空母として完成を見ましたが、もうその頃には搭載すべき戦闘機は、特攻機桜花以外ほとんどない状態だったとか。なんとも哀しいですね。
武蔵は沈没時、およそ1000人の乗組員を道連れにしたと言われています。つまり、このシブヤン海にも千柱の海没遺骨が沈んでいるということですね。
今回の探査によって、おそらくその一部が発見されることになるでしょう。
アレンさんは、どこかの国のクレーン船のように遺骨は無視して武蔵を鉄くずとして売り飛ばすようなことをするわけはありませんが、やはり日本人としてはご遺骨の扱いは気になるところですね。
いずれにせよ、戦後70年の今年、海没遺骨が陽の目を見る可能性のあるこのようなニュースが飛び込んできたのは朗報と言えましょう。
いまだ収容されていないご遺骨は100万柱以上。うち海没遺骨は30万を超えます。
今回もアメリカの篤志家にお任せするのではなく、日本国としても武蔵の遺骨収集に乗り出してもらいたいものです。
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