一月一日(いちげついちじつ)
どうにもしつこいモンストのCM。いろいろな意味でしつこい(笑)。
昨日で松の内も終わりまして、さすがに世間では正月気分も抜けきっていると思うのですが、いまだに「一月一日」が流れる中、おせちは食い散らかしっぱなし(笑)、さらに福笑い、かるたにすごろくが放置されて、家族はこたつで黙々とスマホに向かう…まあ、現代を象徴するような映像かもしれませんがね。
私としては音楽がどうも許せん。いや、最初、つまり昨年末は良かったんですよ。おお、面白いアレンジじゃん!って感じです。
しかし、さすがにここまでしつこく、さらに時節ハズレに聞かされるとイライラしてきませんか?
だいたいですね、この「年の始めのためしとて…」の歌詞はどなたが作詞されたものかご存知であるのか?
そう、昨年、高円宮憲仁親王の第二女子典子女王さまとご結婚された出雲大社権宮司千家国麿さまのひいひいおじいさま、千家尊福さまであらせられるぞ!
これはホントの話です。モンストCMはもちろん、私たちもなんとなく一番しか知りませんが、実際には二番まであります。
年の始めの 例(ためし)とて
終りなき世の めでたさを
松竹(まつたけ)たてて 門(かど)ごとに
祝(いお)う今日(きょう)こそ 楽しけれ
初日の光 さし出でて
四方(よも)に輝く 今朝の空
君がみかげに 比(たぐ)えつつ
仰ぎ見るこそ 尊とけれ
ちなみに二番の冒頭は、当初は「初日の光 明(あきら)けく 治まる御代の 今朝の空」でありました。つまり、「明治」という年号にちなんだ歌詞でした。大正になったところで現在のように書きかえられたとのことです。
「君」という語が「君が代」同様に「天皇」を思わせるということで、今ではほとんど歌われなくなってしまっているのでしょう。
だったら、一番の「終わりなき世」はいいのでしょうかね…とも思いますが。ま、「SEKAI NO OWARI」なんて言う若者たちよりはずっといいのは間違いありません(苦笑)。
千家尊福さまは、出雲大社の宮司であるとともに、元老院議官、貴族院議員、埼玉県知事、静岡県知事、東京府知事、司法大臣、東京鉄道株式会社(現都電)社長などを務めました。すごいですね。
出雲大社宮司としては当然とはいえ、平田篤胤の「地・幽中心論」を継承し、スサノヲからオオクニヌシの系譜を重視し(出雲派)、ある意味「天・顕中心論」(アマテラス系)の天皇家(伊勢派)と対立したという意味では、今の私のポジションにもつながっています。
そんな千家尊福の言霊がこうして鳴り響いているのだから、まあいいのか…。
さて、何日までこのCMは流れるのでしょう。
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