福石神社(富士宮市大鹿窪)
今年の初詣も1月3日。
富士宮(旧芝川町)にある福石神社をお参りしてきました。
今年も直観に導かれましての初参拝。実は静岡の実家から富士山の鳴沢に戻る際、この道はもう何十回と通っていたのに、その道から少し入ったところにこんな神社があること知りませんでした。
この神社の祭神はなんと国常立!そしてすぐ横には縄文草創期の遺跡が(国指定の史跡「大鹿窪遺跡」)。
昨年は王仁三郎にも非常にゆかりの深い月見里神社にお参りいたしました。
今年もまた偶然なのか必然なのか、王仁三郎に縁の深い神社が選ばれました。ちなみに今年もまた王仁三郎作の耀わんを背負っての初詣。
あとで思い出したのですが、一昨年のNHKの番組『富士山と日本人 ~中沢新一が探る1万年の精神史~』で大鹿窪遺跡が紹介されてましたね。恥ずかしながら、ああここだったんだという感じ。
あの番組では、1万年以上前の縄文人が、溶岩流が到達したギリギリのところにあえて集落が形成され、さらに富士山に向って配石遺構が発見されているところから、すでに富士山に対する信仰が
あったと推察していました。
たしかに神社のすぐ横に小高い丘がありました。あれが溶岩流の先端なんですね。
今ではその丘も公園として整備されていましたが、縄文人にとっては「恐ろしい」存在だったことでしょう。その「恐ろしさ」の象徴が「クニトコタチ」であったと。そして、それを祀るためにこの福石神社の原型が造られたのではないか。
クニトコタチは宇宙創造神です。富士山という火山の噴火、そして溶岩流という、恐ろしいけれども一方で「創造のダイナミズム」を感じるエネルギーの存在を「神」としたのでしょう。まさに人智を超えた「モノ」です。
今ではとてものどかな田園風景でして、娘たちも縄文遺跡の上で「ここに住みたい!」と言っていました。たしかに。
神社自体は新しく建てなおされており、また神社の裏側には「富士山縄文の里大鹿館」という施設や立派な駐車場が作られています。それらからはあまり縄文の空気は伝わってきませんが、その遺跡跡から富士山を眺めたり、溶岩流の小山に登ったりすると、なんとなく1万年前の人々の暮らしと信仰を感じることができると思います。
帰ろうとした時、犬の散歩のおじさんに出会いました。それこそ縄文的な雰囲気の優しさと荒々しさを感じさせるおじさんと柴犬ちゃん。素敵な出会いでした。
もう少し暖かくなったらもう一度ゆっくり行ってみようと思います。皆さんもぜひお参りしてみてください。
ちなみに富士宮の浅間大社にも福石神社が勧請されています。より古いモノとしてしっかり存在感を示していますね。
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