第28回 都留音楽祭 2日目
音楽祭は二日目。全体合奏のパート譜づくりから始まり、一日忙しくしていました。
今年の全体合奏は珍しくモーツァルト。アヴェ・ヴェルム・コルプスとレジナ・チェリ。
アヴェ・ヴェルム・コルプスは小規模ながらなかなかよく出来た曲ですね。
アヴェ・ヴェルム・コルプスと言えば、古楽ではウィリアム・バードのものが有名ですね。これも名曲です。
さらに私の好きなアヴェ・ヴェルム・コルプスと言えばフォーレのそれ。
バードとモーツァルトの間が約200年、モーツァルトとフォーレとの間が約100年。西洋音楽の変化(成長・発見)が聴いてとれますね。
さて、今年も友人の渡辺敏晴さんがアシスタントとして音楽祭に参加していますが、彼が持ってきた手作りのチェンバロがとっても素敵でした。
いちおう、イタリアンですが、材料は全て国産。各部の接合は「米のり」。
これがとってもジャパニーズな音がするのでビックリ(笑)。ご本人も全く想定外の音になったとおっしゃっていましたが、これはこれで新鮮でした。
日本の風土に合った日本の素材や製法によるチェンバロというのもありですね。
今回いろいろな方とお話していますが、もともと形式化してしまったクラシック界へのカウンター・カルチャーとして生まれたはずの「古楽」が、逆に形式にとらわれすぎているんですよね。
渡辺さんはそういう古楽界に大きな憂いを抱いています。私も全く同感です。この老舗古楽音楽祭のあり方も問われていますね。新しい風をどう吹き込もうかなあ…。
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