フィンガーのグラウンド & めまい
「フィンガーのグラウンド」…と言われても、ほとんどの人はなんのことか分かりませんよね。「指の地面」って何?
これが分かる人は古楽マニア。それもリコーダーを吹く人ではないでしょうか。
先日行われた第28回都留音楽祭のフリーコンサートで、知り合いの笛吹きにして歌手の方が、この「指の地面」を演奏しました。
それがとってもいい曲だったので、今日は皆さんにも紹介いたします。とりあえずどうぞ。
ゴットフリート・フィンガーはバッハより20歳ほど先輩のチェコ出身の作曲家です。ドイツやイギリスで活躍しました。
このように一定のバスが循環する上に変奏が展開していく音楽を当時「ground」と呼びました。やっぱり地面のイメージはあったのかな。
出身地の関係もあってか、なんとなくノスタルジックに感じますよね。
音楽的に言うと、サブドミナントからの循環下降バスに4度進行プラス不協和音が効果的だからでしょう。つまり、コテコテ系、かつ西洋芸術音楽以前のフォークなところを残しているからでしょう。
ちなみに楽譜も見つけましたよ。
こういう傾向はたとえば私の好きなフジファブリックやレミオロメンにも見られた特徴です(でした)。
サブドミナントからの循環下降バスと言えば、こんな隠れた名曲もありますよ。私、この曲大好きなんです。advantage Lucy の「めまい」。ライヴでどうぞ。これもある種のグラウンドです。
この曲が気に入った方は、ぜひこの「めまい」が含まれているこの超名アルバムを全編お聴き下さい。実は私が出会った全てのアルバムの中で、これはベスト3に入っています。
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