柳原白蓮と出口王仁三郎
朝の連ドラ「花子とアン」が好調ですね。
「白蓮事件」をモデルとした仲間由紀恵演じる蓮子の純愛(or姦通)事件もクライマックスを迎えつつあり、今週、来週は特に視聴率が高そう。
まあ、当時としては「白蓮事件」はかなりのスキャンダルでしたからね。当時としてはではないですね。今だったらもっと大変な騒ぎかもしれません。
白蓮事件やその主役たる柳原白蓮(宮崎燁子)については、Wikipediaに詳しく書かれていますから、そちらでお読みください。
今日は、Wikipediaにも少しだけ触れられている、白蓮と王仁三郎の関係について、ちょっと書かせていただきます。
大正11年7月、宮崎龍介との不義の子を5月に出産したばかりの白蓮は、ある親族の紹介で王仁三郎のもとに匿われます。芸術への理解、特に短歌への理解が深かった王仁三郎、さらに、前年に第一次大本事件で国家に弾圧され体制への反発心を持っていた王仁三郎、また、燁子や宮崎を激しく責めていた内田良平ら右翼ともつながりが深かった王仁三郎、そしてなにより弱者への愛に満ちていた王仁三郎としては、ある意味当然の行動だったのかもしれません。
匿った場所がまたすごい。綾部の松雲閣。霊界物語の多くが口述された場所です。
そう、ちょうど大正11年の7月といえば、霊界物語の口述が波に乗っていた頃です。もしかすると、白蓮自身もその場に立ち会ったことがあるかもしれません。なんかすごい状況ですよね。朝の連ドラでもぜひそのシーンを…絶対ないか(笑)。
で、今日、ふと思いついて、その頃の霊界物語を繙いてみたんですよ。そうしたら、なんだか偶然とは思えない一節を見つけました。見つけたのは本当に偶然です。ちょっと引用してみますので、読んでみてください。
霊界物語 第二六巻 海洋万里 丑の巻
第四篇 波瀾重畳 第一五章 諭詩の歌
(大正11年7月19日口述…全文はこちらでどうぞ)
(以下略)
さてさて、何が面白いかというと、実は内容ではなくてですね、ここに白蓮事件の主役たちを象徴する文字が出てくることなんです。
すなわち、白蓮の「蓮」、恋のお相手である宮崎龍介の「龍(竜)」、そして生まれた子どもの香織の「香」。見つかりましたか?
全くの偶然なのかもしれませんが、さすがにこれだけの(少ない)分量の中に、この三文字が登場するのは、あの膨大な霊界物語の中でもここだけだと思います(ちゃんと調べていませんが)。
ちなみに、香織という名前、王仁三郎が命名したという言い伝えもあるようですね。充分考えられることです。
霊界物語に無数の「暗号」を忍ばせた王仁三郎のことですから、意図的に、あるいは霊感的に三人の名前を詠み込んだのかもしれません。
ちなみにこの頃、生まれた香織はすぐに取り上げられて白蓮とは別の場所に移されていました。最愛の龍介との間に生まれた香織と引き離された白蓮(燁子)は、どれほど哀しい思いでいたことでしょう。
その後、王仁三郎の計らいもあり、12月には燁子と香織は再会なって、東京に引っ越しています。
ドラマの裏にドラマあり。ここにもまた王仁三郎の影があったということですね。
追伸 霊界物語の61巻の序(大正12年5月)には「柳原燁子」の名前もそのまま出てきています。こちらでご確認ください。
Amazon 白蓮れんれん(林真理子)
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