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2014.06.29

フジファブリック& Salyu 『フジフレンドパーク2014』

Th_img_0773 ロレス観戦に続き、夜はお台場のZeppにてフジファブリックのライヴ。途中、靖国神社やら東京大神宮に参拝しつつ、人身事故やら焼身自殺未遂に遭遇し、ゲリラ豪雨に襲われ、まあ様々な「東京」を体験しながらのZepp DiverCity Tokyo到着。
 新生フジファブリックのライヴは実は初めて。あれから4年半。ずいぶん時間がかかりました。
 Zeppと言えば、私のフジファブリック初生体験は、お台場Zepp Tokyoでした。もう7年も前なのかあ。ちょうど同じ季節ですね。その日の記事はこちらです。
 今、久しぶりにその記事を読んでみましたが、う〜ん、なんとも複雑な気持ちになってしまいました…。
 「志村くん、ぜひ富士吉田でぜひ凱旋ライヴをよろしくお願いします」という部分は実現し、そして、さらにその日は終演後、生志村くんと会話することになったのでしたね。
 実は今日ライヴに一緒に参戦したのは、7年前のお台場にも6年前の市民会館楽屋にも連れて行った教え子です。彼ももう大学を卒業して立派な社会人です。時は流れる。
 そんな感慨も含め、いろいろなことを感じたライヴでした。更に今回は、このブログでも何回か紹介してきたSalyuとの対バン、というかコラボレーションですからね。特別な体験となりました。
 まず結論から書いてしまうとしましょう。しかし、実はその内容はすでにSalyuの『TERMINAL』の記事にちゃんと書いてあったのでした。かなり核心に迫る内容(今、読み返して気づいた)。やばいですね(笑)。
 つまり、志村正彦というモノノケと小林武史というシゴト人の音楽の対比。どちらがいいとかいうことではなく、いや、両方あるからこそ私(私たち)は幸せになれるのだろうと思うのですが、音楽には、魂の苦悩と脳みその悦楽があるのだなあと。つまり、ワタクシ流に言えば「モノ」と「コト」。
 前半はSalyuのステージでした。彼女の生歌は二回目かな。コバタケ節も含めて、彼女の声と姿は、私の大の好みの世界を現出させてくれていました。それを私は私の頭で聴く。バッハを聴くように。
 一方、後半の初っぱなはまさかの「ダンス2000」。もうそこで私の脳は解析不能に陥ってしまった。そしてそれが不思議な快感となっていく。正直、総くんが歌っていることを忘れてしまうほどに、そのモノノケな音楽にすっかり取り憑かれてしまいました。
 あっそうだった、総くんが歌ってるんだ!と頭が気づいたのはずいぶん時間が経ってからでした。
 それと同時に私の頭をかすめた言葉は「これはコバタケは作れない音楽だ」。というか、これは他の誰にも作れない。志村正彦にしかできない技、いや業。もちろん歌詞も。
 それはある種のノスタルジーでもありましたが、逆にこうして今も彼の遺した音楽はしっかり生き続け、これからも私たちを虜にしてくれるのだと思うと、不思議と最初にこみ上げてきた涙も乾いてしまいました。
 新生フジファブリック、正直良かった。とても良かった。心配することはなかった。安心した。特に山内総一郎くんの努力の成果は驚きでした。あの弾き歌いはすごいですよ。すさまじい困難を乗り越えているという、その迫力に圧倒されたほどでした。
 そして、もともと彼は作曲も上手でしたから、そう、今回初めて披露された新曲(タイトル未定?)も、彼らしく面白い作品。
51t0v9htkgl_sl500_aa300_ 来月末発売になるという「ブルー」も素晴らしい名曲です。よく「できて」います。グッときました。
 先ほどの話的に言うと、総くんの作る曲は「コト」です。それは志村くんがいた頃からです。たとえば「TEENAGER」における、モノの海にポッカリ浮いたコトの島が私は好きでした。全体の風景として素晴らしかったのですね。
 しかし、なんというかなあ、それこそ「ないものねだり」なわけですけれども、今日のライヴはその逆だった。近代化の波に消えていく原生林。そう、夜明けのBEATもやりましたが、Salyuのステージも含めて、全体の中で結局すさまじい生命力を見せつけたのは、志村節だったわけです。
 これはおそらく、志村くんに肩入れする私という視点(聴点)からの風景という特殊性もあるのでしょうね。
 何度も繰り返しますが、私はコト音楽も好きなのです。演奏するのも構築されたタイプの音楽が多い。
 一方で、年をとったからでしょうか、不思議とモノ音楽にひかれているのも事実なのです。
 志村くんは亡くなる寸前、恐ろしいほど多く降り注ぐ音楽と言葉を取り逃がさないように懸命でした。
 つまり、彼自身は発信器ではなく受信器になっていたのです。
 私にとっての最近の音楽テーマはこの「受信器」です。というわけで、あさって命がけで受信器になってみます。
 そうそう、面白い発見。小林武史さんはぜったい「胸キュン進行」やりませんね。それからペンタトニックのメロディーもほとんど使いません。彼にとっては「俗」なんでしょう(ちなみにビートルズもほとんどやっていない。というか、ヨーロッパ芸術音楽では露骨に連発しない)。
 それに比べて、志村くんも総くんもほぼ必ず使います(笑)。日本人はホント好きなんです、両方とも。

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