ジャリ
ちょいと忙しいので軽めのネタで。
今日一番感動したのは、ふとネットで読んだ「ポケモンのサトシが『砂利ボーイ』って呼ばれる理由わかったったwwwwwwwww」です(笑)。
なるほど、「砂利」は「サ・トシ」と読めますな。この発見はすごい。そのスレにもありましたが、よくぞ10年以上見つからなかったなと(笑)。
まあ、もちろんこれはネタというか、偶然の一致でして(ですよね?)、子どものことを「ジャリ」と呼ぶ習慣は昔からありましたよね。
アニメ作品の中でも、「じゃりン子チエ」なんていうそのまんまなタイトルのものもありましたし、「うる星やつら」の中で、あたるがテンちゃんのことを「ジャリテン」と呼ぶことがありましたでしょう。
なんで子どもが「ジャリ」なのかというと、子どものイガグリ頭が砂利みたいに見えるからなんですよね。昔、芝居小屋などで、客席にいるイガグリ頭の子どもたちを見た舞台上の役者さんたちが、「まるで砂利みたいだ」と思ったからなんです。
たしかに坊主頭はそんな風に見えなくもない。もちろんそこには、「小さい」「つまらない(価値の低い)」というような比喩的な意味も入っていたことでしょう。「なんだ、今日はジャリばっかりじゃねえか」みたいな。
ちなみに「砂利」という字は当て字ですね。「ジャリ」は、たとえば「ジャリジャリ」とか、「ジャリっとした」のように、ある種の擬態語(擬音語ではないですよね)から生まれたものです。
考えてみると「泥(ドロ)」も「ドロドロ」とか「ドロっと」から生まれたものです(その逆ではないと思います)。
それから、昔「ざ」という文字は「ジャ」と発音しましたから、「砂利」は「ざり」という読み仮名を振る場合もあります。「ザラザラ」とか「ザラッとしている」のような「ザラ」系と同源であると考えられます。
昔「ひ」は「ピ」だったので、ピヨピヨ鳴く鳥の子どもを「ひよこ」と呼ぶのと逆の現象でしょうか。つまり、「砂利」は音が残って、「ひよこ」は字が残った。
もし「母」が音を残していたら、お母さんは「パパ」だったかもしれないんですよね。
ま、こんな話を授業中の雑談の中でいたしました。
テストには出ませんが、なんだかこういう雑談の方が生徒たちは覚えてるものなんですよね。何十年も前の教え子が、今や保護者として学校に来ることが多くなってきたのですが、彼ら彼女らも私の雑談だけはよ〜く覚えているので、なんだか空しくなってしまいます(いや、ホントはうれしいのであります…笑)。
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