『「超常現象」を本気で科学する』 石川幹人 (新潮新書)
今日もまたシンクロニシティが三つほど重なりました。本当に不思議なことばかり起きます。身近なことではなく壮大なスケールで…。
それをしっかり捉えて、意味を読み取って現実化していくことが私の天命だと思っています。その結果は10日後くらいにお知らせできると思います。
さてさて、たとえばこういうシンクロニシティ(空間を超えた同期)は絶対にある、偶然の確率を超えて起こっていると体感しているわけですが、はたしてそれは科学で説明できるものなのでしょうか。
私は、もともと少年時代には科学者になることを夢見ていましたし、実際今でも科学的な思考も大切にしているつもりです。
一方で、あまりにも超常的な体験が多くなっていまして、私たち地球上の科学の限界というか、私たち人類の脳ミソの限界というものも感じているのも事実です。
自分の中では、どちらにも偏らずバランスよくやっていこうという意識があります。科学も超常現象も頭ごなしに肯定も否定もしないということです。
それはすなわち、「コト」と「モノ」のバランスを取るということでもあります。私は、私たちの脳ミソで計れることを「コト」(言語で説明できること)、その外側にあるほとんど無限の補集合を「モノ」と捉えています。
この本の著者である石川さんは立派な科学者です。決して「コト」世界にこだわることなく、「モノ」世界の存在もしっかり認めているように感じられます。
そう、考えてみれば、人類の科学の歴史というのは、「モノ」世界への憧れや畏怖と、それに対する挑戦で進歩してきたと言えますね。
モノをコト化したいというのが人間の本能です。その最たるものが「科学」なのでありましょう。
「超常現象」を本気で科学する…それはすなわち、現在の我々人間の実力を知るとういことになります。どこまでできるのか、分かるのか。一方で、どこから先は分からないのか。
そういった検証を怠らないこと、常に客観的に自分の判断の是非や理論の普遍性を測定していくことが、科学者の義務でありましょう。
それを怠ったのが、たぶん小保方さんなのかなあ…やっぱりここでも「利己心」が本分の邪魔をするんですね。そういう意味でも科学は宗教に近くなっていくのかもしれません。
石川さんは、この本の中で、「宗教が『信じる』ことから出発するとすれば、科学は『信じずに距離を置く』ことから出発する」と述べていますが、私はそれだけでは少し足りないような気がします。
すなわち、宗教にも懐疑心は必要だし、科学にも「信じる」ことは重要だと思うのです。最初の話に戻りますが、要はバランスの問題でしょう。
私は宗教者でも科学者でもないわけですけれども、その「信じる」と「疑う」の両面をもって、目の前に起きるコトや、目に見えないけれどもたしかに存在するモノとつきあっていきたいと思っています。
そういう意味では、このようなバランスの良い本をたまに読むと爽快な気持ちになります。
なにしろ、世の中には両極端な人が多いものですから(苦笑)。
Amazon 「超常現象」を本気で科学する
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