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2014.06.26

出身地鑑定 方言チャート

Th__20140627_63703 は全く方言を持っていません。すなわち「母語」がないんですね。その寂しさについては、このブログでも何回か書いてきました。
 静岡県の焼津出身ではありますが、それは当時親が住んでいた東京都(品川区)が水不足で、しかたなく急きょ里帰り出産をすることになったからです。
 その後すぐに東京に戻り、この「方言チャート」でも言及されている3歳から14歳の言語習得期を大田区の「非下町地区」で過ごしました。
 その後静岡市に引っ越し、大学は山梨県の都留市へ。そのまま山梨の郡内地方(富士北麓地方)に永住することになりました。
 両親とも静岡県出身ですし、大学も山梨ですから、影響があるとすれば「中部方言(ナヤシ方言)」ということになりましょう。しかし、大学でアクセント史を研究したせいか、語彙はもちろんのこと、微妙なアクセントまで客観的にとらえるようになり、ほんの少し残っていたであろう方言語彙や方言アクセントも自ら駆逐してしまったのです。
 ですから、私の話す日本語はまるでNHKのアナウンサーのような完全な標準語(共通語)となってしまっています。
 とはいえ、日常生活においては当然、郡内方言に従うこともあります。生徒と話す時なんかは、頑張って演技しているわけですね。だいいち、生徒の名前を呼ぶ時、方言アクセントを採用しないと違和感ありますし(たとえば、女子の「◯◯み」という名前は頭高アクセントで、男子の4拍の名前は平板アクセントで)。
 しかし、それがいまだにけっこうきつい。もう30年もこの地に住んでいるのに…とても残念なことです。
 と、まあ私の特殊な言語事情に関してはいいとして、皆さんもこの出身地鑑定 方言チャートをやってみてください。その県独特の言い回しによる出身県特定ですから、アキネーターほどの感動と驚きはありませんが、それなりに面白いと思います。
 たとえば狭い山梨県と言っても、国中と郡内ではかなり方言体系は違っています。郡内は文化圏が関東に近いこともあって、関東方言の影響も濃い。たとえば「べー」を使うところなど。
 だから東京女子大の皆さんは、その県のあらゆる地方で共通している方言をピックアップしているわけですね。その結果、いわゆる「学校方言」というものが注目されることにもなる。
 このチャートには出てきませんが、たとえば山梨県だと、昔はジャージのことを「ジャッシー」と呼んでいました(笑)。学校からの公式保護者宛文書にも「ジャッシー」と書いてあったりした(笑)。外から来た私は最初なんのことかさっぱり分からなかった。
 あと、最近知ったのですが、ずいぶん昔には、夏場などに下着を着ないで直接ワイシャツやブラウスを着用することを「キャラメル」と言ったそうです。これは見事な比喩ですよね(笑)。
 まあ、両方とも今では死語になってしまっていますが…。
 ここ山梨県でも、本当に方言が減ったなあと感じます。こうした方言チャートもいずれ正解率が下がってくるようになるのでしょうか。
 そうそう、大昔のウチの学校の校則には「学校内では(方言を使わず)標準語で話すこと」というのがありました(笑)。
 今では、逆にしたいくらいですよ。方言という素晴らしい地方文化を残すためにも。

出身地鑑定 方言チャート
 

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