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2014.04.26

SWITCHインタビュー 達人達(たち)「石川さゆり×千住博」(NHK Eテレ)

20140427_102341 放送がないことが非常に残念な番組(ということをNHKさんも認識しているようで、本として再構成されるようです)。
 ウチはワンセグの全録を導入しているので、とりあえず見逃しはありません。しかし、こういう素晴らしい番組をこのブログで紹介しても、再放送という形で皆さんと共有できないのは非常に残念です。
 早くNHKさんもBBCのように全番組ネット配信してほしい(ぜひよろしくお願いします)。
 というわけで、この濃厚かつエキサイティングな内容を全部テキストにしてしまいたいくらいなのですがが、そういうわけにもいきませんので、ワタクシ流にメモをしておきます。
 今回、お二人の共感を私も共感できたのは、(お二人とレベルは違えども)ワタクシが「モノ・コト論」を通じて世の中を見ているからでありましょう。
 つまり、世の中や自分の本質を「モノ」に見ているということです。「モノ」は「他者=不随意」を表す言葉です。自分の思い通りにならないモノ。自然。
 逆に「コト」は自我であり、意識であり、行為であり、言語です。
 この対談で語られた、アーティストお二人の「モノ」に関する言葉を列挙してみましょうか。正確ではありませんが、だいたいこんな感じ。
 まずは番組のタイトルが「見えないものを描く 語り切れないものを歌う」ですからね。「モノ」性を象徴しています(ちなみに「モノ」は「何か」に翻訳?できます)。

・美術は見えないものを見えるようにすること。(千住)
・滝を描いているではない。何か…こう、なんか…静けさであったり、希望であったり、あるエネルギーであったり、生きる力であったり…そういうモノを描きたいんですよ。(千住)
・自然の側に身を置いている。自然との共同作業。(千住)
・毎回自然が劇的なプレゼントをしてくれる。(千住)
・自然を取り入れていくというのが日本の文化の重要な部分であったはず。(千住)
・手に負えない自然を毎回経験していくことが現代人に重要。(千住)
・なんでもコントロールできると思うことに非常に大きな過ちの発端がある。(千住)
・すき間の中にいろいろなモノを感じる。(石川)
・自分と同じ未完成な部分に感情移入てきる。(千住)
・絵を描くときに自分が無になる。自分が対象になりきる。オレがオレがではない。(千住)
・自分が拡散して消えてしまうのが理想。(千住)
・言の葉、言霊が降ってきて自分の心の中を通過したときにどんな色になるのか。(石川)
・代弁者としてそこにある何かを語っていく(昇華していく)。(千住・石川)
・素っ裸になって皆さんと一緒に何かを作っている。(石川)
・(歌は)個人の記憶をひっぱりだしてくるツールであると同時に、ある共通の体験をするわかちあう手段でもある。(千住)
・自分が発見したものを皆さんに届けたくなる。(石川)
・男と女の違いは、自分の体に心臓の音を二つ聞けること。(石川)
・(日本文化の特徴は)全てが表面に見えないところ。(石川)
・予測しあったり、感じあったり、言葉にしないで交流する。(石川)
・(浜甚句は)譜面にならない。(石川)
・誰とも変わらない自分に向かって絵を描く。(千住)

 どうですか。まさに自他不二の世界観であり、さらに「コト(自)よりモノ(他)」の表現世界ですよね。
 結局、お釈迦様のおっしゃったことになってしまっているとも言えますが、それをまたお釈迦様(の弟子たち)の言葉や理論ではなく、芸術(芸能)という形で表現しているところが、ある意味日本古来の神道的であるとも言えましょう。
 私は本当にお二人の言葉に、いや表情の方にかな、共感することができました。NHKさん、本という形だとその表情、空気、間が伝わりませんよ。ぜひ再放送してください!

SWITCHインタビュー 達人達(たち)公式

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