藤田嗣治 『秋田の行事』& 喜多川歌麿 『深川の雪』
なぜか続く「秋田シリーズ」。
秋田県では妙に知名度が高い「世界のフジタ」。ここ数年も、おそらく秋田の方々はニュースでその名を耳にしていたのではないでしょうか。
そう、その藤田の描いた「世界一の壁画」の移転にまつわる騒動です。
結局、なんだかよく分からない理由で、新県立美術館(秋田県立美術館 平野政吉コレクション)はオープンしました。安藤忠雄による設計。
藤田の要望をもとに作品「秋田の行事」と一体として建設された旧美術館は取り壊しされることになりました。
美術に興味のある方なら、ご存知かもしれませんが、藤田嗣治のパトロンは秋田の富豪(三代目)平野政吉です。
その平野が藤田に「世界一の壁画を秋田に」と言って描かせたのが「秋田の行事」。なんでも、全国の「地方の行事」を大量に描かせて展示するつもりだったとか。やることがぶっ飛んでます。
最近私がテーマにしている「グローカル」ですが、実は近過去にはそういう時代があったんですよね。
そう、山梨で言えば「鉄道王」根津嘉一郎なんかも、美術収集してましたね。そのコレクションを展示しているのが、東京港区の根津美術館。
根津は山梨県内でも小学校に数百台のピアノを送ったり、昔の大金持ちは「文化人」だったわけです。山梨では、ほかにも西の鉄道王となった小林一三もそうですね。宝塚歌劇団を創設したり…。
最近の金持ちはそういう点でダメなのかというと、そうでもなくて、今日たまたまNHKの日曜美術館で紹介されていました「岡田美術館」、これはすごい。
昨年箱根に開館したこの美術館。いきなりすごいことをやってくれました。
行方不明になっていた喜多川歌麿の晩年の傑作、雪月花三部作の一つ「深川の雪」を「発見」し、修復して展示し始めたのです。これには世界中の人がビックリ。
で、この「岡田」とは誰かというと…私は、箱根ということもあって、MOA美術館の岡田茂吉関連、すなわち世界救世教関係の「オカダ」さんだと思ったら、「オカダ違い」だった(笑)。
その「オカダ」とは、パチンコ・パチスロ王の岡田和生さんでした。長者番付1位にもなったことのある方。最近では世界中で高級カジノを展開中。
いや、いいことですよ。こうして日本の遺産、世界の遺産が復活したわけですから。お金持ちの鏡ですな。
ぜひ、もっと稼いでいただき、そして、日本の文化、アジアの文化、世界の文化の保護、継承、発信に一役も二役も買ってほしいところです。
ちなみに喜多川歌麿にこのような巨大な肉筆画を描かせたのは、栃木の豪商善野家であります。ここにもバトロンがいたわけですね。
ああ、私もいつか誰かのパトロンになりたいなあ(笑)。
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