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2014.03.02

絹の話&「クリエイターのクアドラント(四分円)」

 TEDを紹介するNHKのスーパープレゼンテーション。今日再放送されていたのは、フィオレンツォ・オメネットさんの「Silk, the ancient material of the future 絹~大昔からある素材、それは未来の素材」でした。
 もちろん私はこんな早い英語は聞き取れませんし、こちらでスクリプトを読んでもすんなりとは分かりませんが、まあとにかく古くさいと思われがちな「絹」が、とんでもない最先端のハイテク素材になりうるという話ですよね。
 科学という「コト」を窮めていくと、やはり自然という「モノ」に至るのだなあ…と、いつもの感動につながるのでした。
 最近、絹と関わることがあったのでまた興味津々。そう言えば、皇后さまの養蚕のご様子が初めて公開されましたよね。
 昨日も参拝しましたが、大正天皇の皇后さま、昭和天皇のお母様であった貞明皇后さまも、養蚕、絹織物に造詣が深くていらっしゃった。ちょっと前にこちらで和歌も含めて紹介しましたね。
 そうそう、最近、短歌雑誌「未来」に投稿したワタクシの拙歌。ちょっとおふざけ入ってますが(笑)。

 小石丸紅葉山より逃げ出でて
     東京タワーでモスラと成れり

 モスラの吐く糸も有効利用すればいいですよね。いずれにせよ、シルクロードは未来に向けてまだまだ続いているのでした。
 さてさてオメネットさんのプレゼン自体も面白かったし興味深かったのですが、番組での、MITメディアラボ所長伊藤穰一さんの解説が勉強になりました。
Th__20140303_65605 中でも、オメネットさんが「クアドラント(四分円)と呼んでいる創造性にまつわる4つの才能のジャンルについて上手にバランスをとっている」という話。
 アーティスト(芸術家)は、自分のやり方で自由に真理を追究する。サイエンティスト(科学者)は、科学を通じて真理を追究する。真理の追究という意味では両者は似ている。
 デザイナーは制約のある中で社会性を追究する。エンジニアも制約の中で社会で役立つ物づくりをしますよね。だから両者は似ていると。
 しかし、図で言うと縦や対角線のつながりはあまりないようです。以下、伊藤さんのお言葉。
 「この4つの分野の人たち全員は、なかなか一緒に仕事をすることができません。企業もこの4つの分野を、縦割りにしていたりします。一方、4つの分野すべてができるような人は、科学からインスパイアされてデザインや工学をしたり、アートからインスパイアされて科学をしたりできます。フィオレンツォは、まさにそんな人です。この4分野を全部カバーできる人は珍しいですが、これからの世の中にとって必要なタイプだと思います」
 かっこつけると、私の理想はこの4分野を統括するような人間になることです。そう簡単ではありませんが、それぞれの理解はできているつもりなので、なんとか全体をコーディネートしたりプロデュースしたり、そんなことをやってみたいですね。
Th_wwwningenclub この創造性の四分円、日本古来の一霊四魂にも重なってきそうですよね。
 この図でいう愛、勇、親、智はそれぞれ幸魂、荒魂、和魂、奇魂にあたります。
 そちらで言うなら、四魂の真ん中というか、一つ上の次元にあるという「直霊(なおひ)」が理想ということですね。
 これはそんなに簡単な話ではありません。しかし、先ほども書いたとおり、最後は自然に学べばいいんですよ。コト(人間的研鑽)を積んでいくと、向こうからモノ(自然的摂理)がやってくるのでしょう。
 またまた「天命は人事を尽くすを待つ」ということになりましたね。

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