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2014.02.12

『神道と日本人 魂とこころの源を探して』 山村明義 (新潮社)

20140213_70252 常にいい本でしたね。今まで神道関係の本はずいぶん読んできましたが、初めて「しっくり」来ました。
 最近、ある種のブームのせいか、神道に興味のある方とのおつきあいが増えました。
 そのそれぞれのレベル…なんて言っては失礼ですが、温度差というか濃さの違いというか、なんとなくそういうモノを審神(さにわ)している自分がいます。まったく何様だ?ですよね(苦笑)。
 ただ、なんというか、私は幼い頃から自分にはちょっとそういう能力があると思っていたのは事実です。もちろん、単なる思い込みなのかもしれませんけれども、その人の後ろにどういう神様がいるのか、あるいは言葉の裏側にどんな神様のどんな魂が働いているのか、自然と察知してしまうようなところがあるんです。
 そういう直観がだいたい当たっていたとの経験的実感があるので、案外に私自身の思考や行動の根底には、そういうモノが流れているのはたしかなようです。
 単にパワースポットブームに乗っかている人、霊能者を名乗る人、実際に神職に就いている人、新宗教の教祖さんや信者さん、まあ、いろいろな人が我が家にいらっしゃいます。
 たとえば、ブームに乗っかている人がレベルが低いとか、ホンモノの神主さんや教祖さんがレベルが高いとかいうわけではありません。
 そこが面白いところですね。ではどんな基準で判断しているのかというと、これが言葉にならないから難しい。あえて言うなら、ちゃんと神様とつながっているかどうかということでしょうかね。
 で、神道関係の本にも、やはりそういうレベルのようなモノがありまして、ああこの著者はただ単に興味と知識だけで神を語っているなというものと、あっ、これは言葉を通じてしっかり霊界や神界とつながっているなというものとがあるから面白い。
 そういう意味で、この本からは正しい言霊、あるいは波動というモノ(言霊も波動も実社会、特に教育界ではNGワードですが…苦笑)が感じられました。
 著者の山村さん、私にとっては、まずは保守論壇の政治ジャーナリストという印象の方が強かったのですが、この本を読んで、その「政治」に対する考え方も、まさに「まつりごと」として捉えているという部分において、完全に私と一致しているのだなと感じ好感を持ちました。
 この本では、山村さんは、実際に神職の方々を直接訪ね、「場」と「言葉」を共有するという、ジャーナリストらしいノンフィクションの手法をとって、「神道と日本人」という壮大なテーマに迫っています。
 それが、「神道と日本人」という、ある意味非常に模糊としたモノに強力なリアリティーを与える結果を生んでいるのです。
 全国各地いろいろな社格の、いろいろな縁起を持つ、本当に多様な神社で奉仕する方々のカタリによって、八百万の神々の目に見えない霊(モノ)が言霊(コト)となって顕現していく。
 これぞ、神道の醍醐味ですね。
 神道は宗教ではありません。絶対的存在も経典も教祖も基本的にはない。だからこそ、今を生きている人間の生き様や、その活動の「場」、そして時空を超えて変化する言霊が重要になります。
 そうした神道の本質の本質が、この「カタリ」という方法によって現れされているのがこの本です。
 そういう意味では、この本もまた、「ナカトリモチ」なのかもしれません。いずれ私はそれぞれの神社を訪ね、そこで生きる人と、「生き様」や「場」や「言霊」を共有しなければならないのでしょう。
 私は、表層的なパワースポットブームやスピリチュアルブームには迎合したくない立場の人間です。もっと深いところ、すなわちこの日本全土、いや地球全体に底流するモノを感じ取って生きていきたいと思っています。
 私もこの本で見事な語り部になった方々、そしてそれをしっかりナカトリモチした山村さんのように、自分の「場」で本質を語れる人間になりたいですね。
 いや全ての人がナカトリモチにならなければ、本当の意味で「日本を取り戻す」ことはできないと思います。
 この本は、そんな「みろくの世」の実現への一助となること間違いありません。本当におススメです。

Amazon 神道と日本人

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