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2014.02.10

美空ひばり・日野皓正 「恋人よ我に帰れ~テネシーワルツ」

Th__20140211_72503 日、横浜でコンサートに出演します。こちらで紹介しましたC.P.E.バッハの生誕300年を祝う演奏会。
 私、自分の本番の前には必ずと言っていいほど、美空ひばりの歌を聴きます。
 ヴィオラを弾くのになんで美空ひばりなの?と不思議がられそうですけれど、分かる人には分かると思います。
 いつも書いているように、楽器の演奏の理想は「歌」です。そして、その歌の理想は「美空ひばり」の歌なのです。つまり、ジャンルを超えて、音楽の全てが彼女の歌の中にはある。本当ですよ。
 昨夜、全く偶然に、BS-TBSで「美空ひばり天才伝説~187時間の映像と証言で綴る真実~」という特集番組が放映されました。
 TBSに残る貴重なビデオテープと、昭和を彩った天才たち(例えば寺山修司)の語る大天才であり神である「美空ひばり」。
 いろいろな方々の言葉と、それを証明する映像によって、本当に彼女が歌姫ならぬ歌神であったことを、改めて確信しました。
 いつもそうですが、美空ひばりの番組などを(なんちゃって歌手)であるカミさんと観ていると、二人とも涙がボロボロ止まらなくなってしまう。それを不思議そうに娘たちが眺めるという図になります。今日もそんな感じでした。
 娘たちはすぐ横でボカロの曲を聴いたり、ジャズ・ベースの練習をしたりしてましたけれども、面白いもので、ひばりの歌は全然、それらに消されることなく聞こえてくるんですよね。普通だったら「うるさい!音消せ!」となるところですが。本当に不思議。
20140211_74928 今日思ったのは、ちょうど最近ブログに書いてきたことでしたね。天才、神は「器」であるということ。そして、そこに「モノ」を招くということ。本来の(世阿弥の言った)「ものまね」です。
 ひばりさんがイントロで完全に「なりきる」というのは、言われてみると全くそのとおりですよね。完全に降りてきています。
 そして、昨日の記事の稲盛さんの言葉ですけれども、やっぱり天才、偉業を成し遂げる神というのは、「考え方×熱意×能力」の各項の数値が異常に高いのですね。もちろん「考え方」「人格」はプラスです。
 今回、特に印象に残った映像は、東京ドーム不死鳥コンサートから数カ月後、息子の初大仕事のために、プロ根性を思い切り発揮した「佐久音楽祭」での野外ライヴでしたね。
 野外というのも珍しいし、日野さんとジャズで共演というのも珍しいし、リハなしのぶっつけ本番というのも珍しい。
 実は立っているのも大変なほど体調が良くなかったとのこと。本当に魂の強さ、他者への愛の強さ(私心のなさ)を感じます。すごい。
 YouTubeにその動画がありましたので、こちらからご覧(お聴き)ください。ぜひ。
 よし。明日は歌うように演奏するぞ。どうかいいモノが降りてきますように。


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