100年インタビュー 「経営者 稲盛和夫」 (NHK BSプレミアム)
毎度楽しみにしている「100年インタビュー」。今回は稲盛和夫さん。非常に勉強になる内容でした。
私もいい歳になってきて、純粋な経営者ではないけれども、いわば職場のマネジメントをしなければならいな立場になってまいりました。
私は「霊主体従」の経営にしか興味がありませんので、参考にするのは、稲盛和夫さんと、先日お亡くなりになった船井幸雄さんの経営哲学ですね。
稲盛和夫さんは現場主義の方ですから、言葉に説得力がある。今日のインタビューでも心に残る言葉がたくさんありました。
特に「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」というかけ算の話。
稲盛さんの「かけ算」については、9年ほど前にこちらに書いておりました(三つのかけ算を紹介しています)。
私はそこで、稲盛さんのかけ算を仏教的に解釈していますね。なるほど、そういう考え方もあると今でも思います(9年前の自分に学んだりして…笑)。
ただ、今回のインタビューを聞いていて、当時の私の発想に足りなかったのは、「考え方」「人格」がマイナスにもなり得るという観点ですね。
いくら能力や熱意があっても、「考え方」がマイナス方向のベクトルだったら、大変な悪い結果が生まれてしまうわけですね。オウム真理教事件なんか、その例かもしれません。
そして、どういう「考え方」がマイナスなのか、逆にどんな「考え方」がプラスなのか、今日のインタビューでは端的に示されていたと思います。
すなわち、「利己」がマイナス、「利他」がプラス。
ふむ、これもまた非常に仏教的ではありますね。前の記事に書いたように、稲盛さんは臨済宗妙心寺派円福寺で得度されています。
たまたま私も臨済宗妙心寺派にご縁が深くあります(今後ますますお世話になる予定です)。そういう意味でも不思議と稲盛さんを身近に感じるのです。
今回はNHKの番組ということもあって、そうした宗教的な話は極力避けられていたように感じました。それはしかたないことですね。
そういう意味では、今日語られなかったもう一つの宗教的体験があります。それについては、4年前、稲盛さんがJALのCEOになられた時、稲盛和夫と出口王仁三郎という記事に書きました。こちらは「神」にまつわることですね。
その記事に、私はこんなことを書いていました。
今回CEOという仕事を通じて、きっと世界をつなぐ「日本の翼」の傷を癒してくれることでしょう。単なるお金の問題ではないのです。社員の幸福、利用者の幸福、日本の幸福、世界の幸福を見据えてのお仕事をしてくれることでしょう。
4年後、まさにここに書いた言葉を、今回のインタビューで稲盛さん自身の口から聞くことになりました。やっぱり「体現」されましたね。
インタビューの中で、何度かご自身のことを「バカ」とおっしゃっていました。最初の会社を飛び出した時も、創立した京セラでも、また全く未知の業種、通信業界、航空業界に挑戦する際にも、とにかく「なんで無理だと思わなかったのか」。そんな自分は「バカ」だったとお笑いになる。
この「バカ」は非常に大切です。私の憧れる「バカ」です。
私心だけだったら、誰でも不安になり、臆病になり、守りに入ります。しかし、稲盛さんは、常に「利他」の心を持っていた、すわなち私心を捨てていたわけです。そうするとですね、神仏が応援してくれるんですよ。
追い風の話もありましたね。それって神仏の力ですよ。それを信じて正しい帆を張るのだと思います。
私も最近は多少「バカ」になってきていて、「まあ、なんとかなりそうな気がする」「できそうな気がする」「あの人に会えるような気がする」というようなことばかり言っています。そして、それがなぜか実現する。
なんとなく、その追い風の受け方というか、帆の張り方が分かってきたような気がするんですよね。これはまさに稲盛和夫さんや船井幸雄さんの経営哲学を学んできたお陰様であると感じています。
昭和19年、京都、焼き物(セラミック)…稲盛さんと我が家の耀わんはきっとweb0.0でつながっていると思います。またまた私の妄想が実現する予感がいたします(笑)。
Amazon 稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ
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