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2014.01.13

キース・ジャレット・トリオ 『枯葉』

 れは昨日の記事(超常現象)の続きですね。
 私はキース・ジャレットの音楽を聴いたり、彼のトリオの演奏の様子を観たりすると、間違いなく五感を超えた知覚があると直観します。
 もともと音楽というのは、「意識」の世界、高次元宇宙、霊界と非常に関係が深いものだと思います。
 単純に考えて、これだけ地域や時代や言語を超えて共有されるものは、そうですねえ、人間の根源的な感情のほかにはあまりないのではないでしょうか。
 私からしますと、やはり音楽は絵画や文学よりも一つか二つ上の次元で起こっている事象であると感じます。
 たとえば、このトリオの完璧なアンサンブルはどのような「もの」をベースに成り立っているのでしょうか。それを言語で記述するのは非常に難しい。ましてや科学のレベルで解明するのはほとんど無理でしょう。
 ご覧のように、彼らはほとんど目をつぶって演奏していますから、私たちシロウトがよくやるような視覚による共有はしていませんよね。
 では、音楽だから聴覚だろうというと、それもまたちょっと違う。私たちが考える聴覚とは違う次元の、なんというパルスのような「もの」によって、結ばれている、あるいは共鳴している、または増幅されているように予感します。
 それが、聴衆にも伝わってくる。
 私、昨年も彼らのコンサートに行きましたが、毎度思うのは、その時の私の脳波の状態というのは、ほとんど瞑想時のそれに近いということです。
 コンサート会場全体が大きな、そして中くらいな、さらに微小な波(パルス?)に支配されている、不思議な心地よさがあるんですよね。
 それはこうした動画でも伝わってきます。
 私は全くのシロウト演奏家でもあるわけですが、たまに彼らに似た境地で演奏できることがあります。
 それは、幸運にも超一流の演奏家と演奏させてもらう時です(最初に体験したのは、ヴィーラント・クイケンとアンサンブルした時でした)。
 聴覚ではなく、もちろん視覚でもなく、私たちの知っている感覚を超えたところでの共鳴があるんです。脳波がシンクロするという言い方が一番近いでしょうか。
 それが科学的にどういう仕組みになっているのか、全く分からないのですが、そういう事態が実在するということは、幸運なことに何度か体験して信じています。
 そうした共鳴がうまくいくと、先ほど書いたように、多くの人間や物体にそれが拡がり、さらに増幅されていくということが起きるようですね。
 音楽はそういう意味で本当に興味深いしやめられない。現代科学を日常的にいともたやすく超えてしまうわけだし、それをほとんど万人が体験的に共有できるわけですからね。
 まさに「No Music No Life」「No Life No Music」なのであります。
 そんなことを感じる私の最も好きなライヴ映像はこちらです。1986年の東京、人見記念講堂で歴史的な演奏。
 全体に素晴らしすぎるのですが、特に35分50秒からの「Blame It On My Youth」は完全に宗教的な領域に入っていると思います。
 人間ってすごいなあ…これぞ超能力でしょう。

Amazon スタンダーズ・ライヴII [DVD]

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