怪奇大作戦 『京都買います』 実相寺昭雄監督作品
夜中、BSプレミアムで久々に放送されました。
私、5歳の時にこれをリアルタイムで見て、妙に仏像に興味を持ちました。今こうして剃髪してエセ坊主をやっているのは、実はこれが原点だったりして。
これって現代(昭和)の仏教説話ですよね。平安あたりから昭和までを一気につないだ名作だと思います。
佐々木守の脚本も説話として優れていますが、やはり何と言っても実相寺昭雄の異形の映像美が素晴らしいですね。言うなれば説話に基づく絵巻物という感じです。
今観ても、そのテーマ性、そして描き方も、古くて新しい感じがします。
日本古来の伝統文化と近代化との関係、恋情という煩悩と仏教の悟りとの関係…では、仏像への愛情は仏教的に許されるのか…、信仰と観光との関係などなど、いろいろと考えさせられますね。
非常に短い作品でありながら、妙に心に残る…と言えば「妙心寺」も映っているような気がしますが、どうでしょう。
このあと、実相寺昭雄は映画監督デビューを果たし、ATGの諸作品を製作します。そこでも仏教ものをいくつか見ることができますね。仏像+バッハ無伴奏(の伴奏付き版)とか、ありましたねえ。
そう、この作品でも、日本的なモノと西洋クラシック音楽との融合が見られます。
その傾向は晩年まで続き、最近紹介したAV作品「アリエッタ」でも同様の手法を用いています。
そう考えると、音楽的にも今の私の趣味に影響を与えているかもしれませんね。
やはり幼少期の体験というのは大切ですなあ。はたして今どきのテレビ番組には、そういう力があるのでしょうか。
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コメント
はじめまして。
検索でRachel Barton Pineのことを以前に書かれていたのを見つけ、今日、ブログで紹介させていただきましたのでご連絡させていただきました。彼女の足…そういうことだったのですね。バイオリンの名器の逸話というのは恐ろしいな…と改めて感じました。
彼女の昨夜の演奏、素晴らしかったです!
また、これを機会に寄らせていただきます。記事をリンクさせていただき、ありがとうございました。
投稿: chopiana | 2013.12.23 04:38