感謝!安倍総理「鎮霊社」参拝
安倍首相が靖国神社を参拝しました。
それはそれで非常に意義深いものがあると同時に、正直問題もあります。それらについてはここに書ききれませんので今日は割愛させていただきます。
しかし、今日はある意味もっと本質的なことを述べておきたいと思います。
まず昨日の話の続きから。
昨日はGHQによる日本人総クリスチャン化計画とその失敗について書きましたよね。実はそれに伴って、国家神道の象徴たる靖国神社を焼き払おうという計画がありました。
焼き払った上に、そこにドッグレース(競犬)場を作ろうと真剣に考えたというのですから、まあなんというか、とんでもない話です。
結果として、ローマ教皇庁代表のビッテル神父らの反対によって、そのメチャクチャな計画は白紙となって、今に至っています。その時のビッテルの言葉。
「いかなる国家も、その国家のために死んだ戦士に対して、敬意を払う権利と義務があると言える。それは、戦勝国か、敗戦国かを問わず、平等の真理でなければならない」
「靖国神社を焼却する事は、連合国軍の占領政策と相容れない犯罪行為である」
「靖国神社が国家神道の中枢で、誤った国家主義の根源であるというなら、排すべきは国家神道という制度であり、靖国神社ではない。我々は、信仰の自由が完全に認められ、神道・仏教・キリスト教・ユダヤ教など、いかなる宗教を信仰するものであろうと、国家のために死んだものは、すべて靖国神社にその霊をまつられるようにすることを、進言するものである」
まあ宗教者として当たり前の言葉であるとも言えましょうが、感動的でもありますね。いやあ、もし本当に焼き払われていたら…。
ところで、今日私が書きたいのは、靖国神社本体のことではありません。「鎮霊社」のことです。
ニュースでも少し紹介されていたのでご存知の方も多いと思いますが、実は今日、安倍さんは現役首相として史上初めて「鎮霊社」に参拝をしました。
今年、私も何度か靖国神社を訪れました。そう、生まれて初めて、日米終戦の日と日米開戦の日に参拝し、不戦の誓いをすることができたんですよね。それはそれで個人的に非常に感慨深いことでした。
その時、私も実は「鎮霊社」にお参りしています。実を言うと、本殿参拝より先に「鎮霊社」参拝をしました。毎回そうです。
鎮霊社というのは、靖国神社の本殿の脇にある小さなお社です。1965年に創建されました。そこにはどのような神様が祀られているのか、そこを参拝することにどういう意味があるのか、今日の安倍さんの言葉を引用してみましょう。
「鎮霊社は靖国神社に祭られていない全ての戦場に倒れた人々、日本人たちだけではなくて諸外国の人々も含めて、全ての戦場で倒れた人々の慰霊のためのお社であります。その鎮霊社にお参りをいたしまして、全ての戦争において命を落とされた人々のために手を合わせてご冥福をお祈りし、そして二度と再び戦争の惨禍によって人々の苦しむことのない時代を作る、その決意を込めて不戦の誓いをいたしました」
鎮霊社の創建事情にはA級戦犯合祀問題が絡んできたり、ちょっと複雑なものがありますから、上掲の総理の言葉をそのまま受け取ってはいけない部分もありますが、現状においては、たしかに「世界中の戦没者慰霊」の場としては、鎮霊社が最もふさわしいと、私も考えています。
実を言うと、私はここのところ昭恵夫人を通じて、総理に「地球戦没者慰霊」のお話をさせていただいています。この「地球戦没者慰霊」という言葉と発想は、かの知られざる昭和の天才、仲小路彰の発案です。
それを実現できる施設を、なんらかの形で富士山麓に創るというのが、仲小路の、そして私の夢なのです。
靖国は靖国で大切な神社です。靖国に眠ること、そして靖国で戦友や遺族に会うことを心から願った英霊に対して、絶対に失礼があってはいけません。どのような政治的な事情、あるいは信条的な事情があっても。
ですから、それとは別に、天皇陛下、首相も含む世界中の全ての人が参拝できる施設を別に創りたいのです。もちろん宗教法人としてではなく。
その実現に向けては大変な困難が伴うと思いますが、私は諦めたくありません。
少なくとも今回の総理の鎮霊社参拝は、その夢への第一歩としての意味があったと感じましたし、実際総理もそのようにお考えになってくれていると信じています。
そういう意味で、私は今日のニュースに非常に感動しました。
未来に、人類の夢が実現した時のために、今日このことを記しておきます。
そして、あさって家族で再び鎮霊社参拝をしたいと思います。
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