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2013.11.20

贅沢なバロック・コンサートでした!

Img_7521 遽、中学校にて秋の芸術鑑賞と称して、赤津眞言さん、武澤秀平さん、岡田龍之介さんのコンサートを開催いたしました。
 古くからの友人である三人の国際的な演奏家の皆さんにおいでいただき、生徒や保護者の皆さまにお聴きいただく、このなんとも贅沢な企画は、今年で4回目となります。
 昨年はちょっと
 演奏された曲目がすごい…って何がすごいかというと、ほとんど本邦初演というような曲ばかり。
 かなりバロックに関してはマニアックであると自認するワタクシでも知らない曲ばかり。中には名前も初めて聴くという作曲家も。
 今日のプログラムはこんな感じです。

『波間の真珠たち』
~18世紀ドイツ、大きなうねりの間に輝くその光とは~

赤津眞言…バロック・ヴァイオリン
武澤秀平…バロック・チェロ、トレブル ガンバ、ヴィオラ ダ ガンバ
岡田龍之介…チェンバロ

ゴットフリート・キルヒホフ (1685~1746)
 ヴァイオリンソナタ 8番 ヘ長調
アダージョ / アレグロ / アモローゾ / ヴィヴァーチェ / ブーレとロンド

ヨハン・ゴットリブ・グラウン (1702/3~71)
 ヴァイオリン、ヴィオラダガンバと通奏低音のトリオ イ短調 アダージョ

クリストフ・シャフラトゥ (1709~63)
オブリガートチェンバロとヴァイオリンのデュオ 1番 ニ短調 ポコ アレグロ / アダージョ / アレグロ

ヨハン・アドルフ・ハッセ (1699~1783) ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ 5番 ニ長調
ウン ポコ アンダンテ / ウン ポコ レント / アレグロ アッサイ

ヨハン・メルキオル・モルター (1696~1765)
ヴァイオリン、トレブル ガンバと通奏低音のソナタ イ長調 2楽章 (楽章表示無し)

赤津眞言 ヴァイオリン
ベルギー、レーメンス音楽研究所客員教授 国立音楽大学、オランダ、デン・ハーグ王立音楽院卒業。モダンヴァイオリンを守岡輝、 バロックヴァイオリンを小野萬里、シギスバルト・クイケン、室内楽を千成千徳各氏に師 事。第5回国際古楽アンサンブルコンクール2位。レザール・フロリッサン、ラプティッ トバンド、ターフェルムジークトロント等ヨーロッパ内外の団体の演奏に参加、クレン デ、レザグレモン、ムファッティ等ではコンサートマスターを勤め、世界各地で演奏、録 音活動を行っている。国内ではバッハ・コレギウム・ジャパンで演奏。室内楽を精力的に 各地で演奏している。 また後進の指導にも積極的に関わり、アントワープ音楽院、ミュンヘンの音楽学校でのマ スターコースをはじめ、日本でも毎年公開レッスンを行う。オーケストラ ファン・ヴァ セナール、声楽アンサンブル、アトナリテ・クール主宰。

武澤秀平 チェロ、トレブル・ガンバ、ヴィオラ ダ ガンバ
桐朋学園大学音楽学部音楽学科講師。 東京藝術大学器楽科チェロ専攻卒業。同声会賞受賞。チェロを崎野利明、山崎伸子に、 ヴィオラ ダ ガンバを福沢宏各氏に師事。バッハ・コレギウム・ジャパン、クラシカル・ プレイヤーズ東京、"E.A.S.T"、"Ensemble Les Nations"、ザ・ロイヤルコンソートのメ ンバー。

岡田龍之介 チェンバロ
洗足学園音楽大学、都留音楽祭講師。 慶応義塾大学経済学部、東京藝術大学楽理科、同大学院修了。音楽学を門倉一郎、チェン バロを有田千代子、渡邊順生の各氏に師事。全国各地での演奏会、韓国やドイツでの公演 も多い。ソロ、教育活動にも力を注ぐ。ソロCD「銀色の響き」(レコード芸術誌準特選)な ど9枚のCDをリリース。古楽アンサンブル "ムジカ・レセルヴァータ" 主宰。

Img_7522 なんともマニアックな、しかし、魅力的な珠玉のバロックたち。
 演奏はもう今までもなく最高級。赤津さんの内側から沸き上がってくるような音楽の生命感、ますます磨きがかかりましたね。
 武澤くんのチェロ、ガンバも相変わらずすごいエネルギーの波を感じさせます。ただ上手いだけではない。安定の上にダンスがある。
 岡田さんの通奏低音も言うまでもなく素敵。決して目立ちすぎることなく、しかし、単調になることもなく、音楽をしっかり支えています。
 まあ、演奏された曲については、なんというか、こういう「新曲」を聴く喜びって久しぶりだなあと思いましたね。バロックにはまだまだ知られていない曲がたくさんたくさんあるのでしょう。
 赤津さんはそういう曲を発掘する研究者としても非常に重要な仕事をなさっていますね。
1475789_396425410490204_1039786151_ そして、ボーナストラックとして、不肖ワタクシも緊急参戦し、コレッリのトリオ・ソナタからシャコンヌを演奏させていただきました。
 このような日本の誇る古楽の第一人者とご一緒させていただくのは、本当に夢のようなことです。本当に長く続けてきてよかったなと思います。
 そして、中学弦楽合奏部の部員たちには、アンサンブルの醍醐味を感じてもらえたかと思います。
 本番15分前に突然楽譜を渡され、打ち合わせもリハもほとんどなくいきなり合わせても、あれだけ楽しい演奏ができる。
 まさに、楽器を通じて音楽で会話するという感じですよね。それを生徒たちには知ってもらいたかった。
 もちろん、私の演奏はヘロヘロでしたが、それでも「楽しそうだった」とは言ってもらえました。
 皆さん、ありがとうございました。また、こういう機会を作りたいと思います。
 音楽は楽しいなあ。ライヴはいいなあ。そして、演奏できるって幸せですね。
 

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