「無敵」とは
無敵の笑顔
無敵…なんともカッコイイ言葉ですね。
私も「無敵」に憧れています。プロレスなどの格闘技も大好きですし、その他のジャンルでも、たとえば「無敵のベーシスト」などと呼ばれる人たちいますよね。
ちなみに、私にとっての最強の…いや、最高の「無敵」は出口王仁三郎です。
では、そもそも「無敵」とはなんなのでしょうか。一般には、辞書にそうあるように「相手になる敵がいないほど強いこと」ですよね。無敵艦隊とか。つまり、最強=無敵。
もちろん、そういう意味での「無敵」に憧れるというのもあります。たとえばジャンボ鶴田とか(笑)。
一方、こういう言い方も可能かと思います。
「実際に敵という存在がない」
たとえば孟子の「仁者無敵」がそれを表していると言えましょう。つまり、「仁者(徳の高い人)には敵というものが存在しない」ということです。「敵を作らない」と言ってもいいでしょうね。
これにも憧れます。私は比較的敵を作らない…いや、相手は敵だと思っているかもしれないけれど、そういう空気に疎くてお応えすることができない人間ですね。たぶん(笑)。
とりあえず嫌いな人がいないのです。苦手な人はいますが、かと言ってその人を嫌いになることはない。また思想信条が正反対でも決してケンカにならない…どころか仲良くなってしまう。これは得な性格ですね。親に感謝(親は決してそういう性格ではありませんが…笑)。
それから、こういう考え方もありだと思います。
敵と意識的に一体化して、結果として敵がいなくなる(敵が自分自身になってしまうとも言える)。ちょっと禅的な境地ですね。自他不二。これもある意味最強の技です。
もう一つ、こういうのもありでしょうか。
「敵」という概念自体がない。
まあ、「無敵」と言った時点で「敵」という概念を否定しているわけですから、理論上は矛盾してしまいますが。でも、可能性としてはありです。それを他人が表現すれば「無敵」としか言いようがありませんから。
いずれにせよ「無敵」がかっこよくてスマートであることはたしかですね。
ジャンボ鶴田さんは、今の私と同じ年齢、満49歳で亡くなりました。そういう意味では病魔という敵には負けてしまったとも言えますが、亡くなって本当に「無敵」になったというのも真実ですね。
だいたい亡くなってしまうということは、現実界において闘うべき敵はいなくなるということです。また、生ける者どもとてしても、その亡くなった方の「最強伝説」を生み出すことができます。もしジャンボが生きていて◯◯と戦ったら勝っただろう、というような。
仏教においても、死んで仏になるというのは、ある意味では「無敵」になるということですね。お釈迦様レベルになれば、生きながら「無敵」になる、すなわち「無私」になることができるのでしょうけれども、私たち凡夫にとってそれは非常に難しいことです。
その点、出口王仁三郎は生きながらにしてけっこう「無敵」に近づいた人だと思います。その境地に至る彼の方法は、敵はたくさん作るがそれすらプラスに転じて行く、すなわち敵である相手をいつのまにか味方に変えてしまうというものなんですよね。
国家すら敵に回しつつ、結局国家を味方につけたというか、国家の味方になっていった。
そう、最近私が言っている「荒魂1:9和魂」という神の世界の力学を利用しているように感じるのです。
仁者無敵とか、汝の敵を愛せよとか言うのは、どこか偽善的、不自然的であるような気がしませんか。汝の敵を愛せよというのは、片思いにしてしまえ!という、ある意味ずるい方法です。
たしかにそれらができれば理想であり、ある種の神的な境地と言えましょうが、現実にはそういうわけにはいかないというのは、私たちは経験的に、いや本能的に分かっています。
そう考えると、日本の神道の世界というのは非常に現実的であると言えそうです。面白いですね。
私の理想はそういうところにあるのかもしれません。非常に現実的な理想ということです。
はたして生きながらにして「無敵」になれるのか。私は私の方法でそれに挑戦していきたいと思っいています。
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