アトラス・チェンバロ
まったく不思議なご縁というのは続くものです。
まさかこんな身近なところにAtlasチェンバロがあるとは思わなかった。そして、それをお譲りいただくこととなりました。う〜ん、不思議だ。
この伝説の(?)モダン・チェンバロが鎮座していたのは、職場である学校の目と鼻の先。持ち主の方の娘さんは、ウチの娘と一緒にジャズバンド部のリズム隊の構成員をしております。
今日さっそくお宅におじゃまし現物を拝見&試奏させていただきました。多少手を入れれば充分使えるレベル!素晴らしい。
このアトラス・チェンバロは、今はなきピアノメーカーであるアトラスピアノ製造が昭和のある時期に生産していた、国産の量産型チェンバロです。
古楽ブームの中で、東海スピネットとともにけっこうな数が世に出回ったと聞いています。
私は一度か二度、実機を触ったことがありました(いつどこでかは忘れましたが、二十年くらい前の話です)。
もちろん量産型のチェンバロですから、ヒストリカルなタイプとは根本的に違った風合いなのですが、今日いじってみて改めて感じましたのは、「なかなかいい音がする」ということです。
モダン・チェンバロらしく、全体に頑丈な作りです。家具のような厚めの合板で無骨に作られている感じです。
しかし、まあメインテナンスや調律のことを考えると、このように頑丈な作りになることはやむを得ません。
逆に言えば、こういう構造でありながら、正直驚くほどにいい音がするなと思いました。いちおう多くのヒストリカルなチェンバロを聴いたり弾いたりする機会の多い私からしても、その音色はもちろん、鍵盤のタッチや撥弦時の感触なども非常によく出来ていると感じます。
たとえば最近で言えば、ローランドのデジタル・チェンバロなんかあるじゃないですか。鍵盤のタッチなんかもそれなりに工夫されていますけれども、やっぱりあの指に伝わってくる「弾く」感覚は再現できませんよね。
近いうちにもらいうけて我が家に運び入れます。そして、いろいろ調整してみたいと思います。
私は基本的に鍵盤楽器は弾けないのですが、自己流の調律(もちろん非平均律です)をするのが趣味でして、それだけでもきっと楽しい毎日になるでしょう(笑)。
欠落している部品があったので、「アトラス チェンバロ」で検索してみたら、出てくるのは全部知り合い。先日いらした調律師の方はもちろん、ウチの歌謡曲バンドのメンバーが二人も出てきた(笑)。いったいどんな歌謡曲バンドなのでしょう。
そうそう、この当時のモダン・チェンバロって、けっこう歌謡曲にも使われてますから、そういう使い方もしてみようと思います。
まずは、部屋を片付けて場所を作らなければ。楽しみです。
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