陽炎〜虹〜最後の花火…
夏のフジファブリック学が盛会のうちに終了いたしました。
昨年同様、明るいうちはフジファブリックの曲について語り、夜は河口湖湖上祭で「最後の花火」を観ましょうという企画。
今年取り上げたのは、私の大好きな「陽炎」でした。
ほとんど初対面の者どうしでありながら、あっという間に「場」が出来上がって盛り上がり、話は想定外の方向へ。
結局「陽炎」の音楽的分析は5分ほどで終了。テンション・コードなどのブラジル音楽の影響、目立たないけれどもちゃんと仕組まれている「胸キュン進行」などについて、ちょこっと説明しただけ。
歌詞についてはほとんど触れないで終わってしまいましたが、その歌詞の世界に登場する風景は十分に堪能できたので良しとしましょう。
そう、ちょうどある場所で講義が始まった頃に「雲行きが変わってポツリと降って」きました。そしてひとしきり語り合い、皆が「やんでた雨に気付いて」会場を移しました。
湿ったアスファルトに陽の光が差し、ふわっと湯気が上がる様子こそが、この歌の「陽炎」そのものではないのかなと思いました。
いずれにせよ、そうしたユラユラした風景や、不協和音の連続は、不思議と私たちを魅了します。
特に「締めつける」の「る」の音や金澤くんのキーボードにおけるA7-5の和音は、この曲を性格を決定づけていますね。
今日は話が盛り上がりすぎて、なんと曲を一度もちゃんと聴かなかった。それほど語れてしまうのが、志村正彦くんの音楽であります。
さあ、下吉田は西裏の魔界をご案内したのちお墓参りをし(ここで想定外のスペシャルゲスト?登場)、河口湖へ移動。
途中かなり激しい雨が降って来ましたが、夕刻にはほとんどやみ、虹も出ていたそうです。そしていよいよ花火が始まりました。
花火と言えば、先日観た「おにいちゃんのハナビ」を思い出しますね。そこにもちょうど志村くんを重ねて書きましたが、日本人にとって花火は「一期一会」の象徴ですね。
特に「最後の花火」には「場」の全ての記憶、すなわち出会いと別れが凝縮されています。
今日の皆さんとの出会いも本当に「一期一会」。しかし、一方で必然的な出会いでもありますね。全ての偶然は必然です。
そんなことを痛感した一日でした。皆さん、ありがとうございました。
次は「秋」です。秋にちなんで渋い曲を選ぼうかと思っています。お月見をかねて「お月様のっぺらぼう」とかどうでしょうか。山梨弁の「オレ」の話とか(笑)。
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