『驚異のバイオリニスト~ロビー・ラカトシュ、超絶技巧の世界』 NHK BSプレミアムアーカイブス
8月10日午前1:45~午前3:25(9日深夜)に再放送がありますのでぜひご覧ください!
う〜ん、すごかった。すごすぎ。こういう言葉しか出てきません。1999年に放送された番組です。
冒頭の「二つのギター」だけYouTubeにありましたので、まあとりあえず聴いて、そして観てください!
自称「型破りなジプシーフュージョン」ヴァイオリニスト、ロビー・ラカトシュ。
自称「掟破りななんちゃってフュージョン」ヴァイオリニストの私にとって、ステファン・グラッペリと並んでロビー・ラカトシュは理屈抜きに「神」です。
超絶技巧という意味でも「神」ですが、やはりその即興の素晴らしさですね。というか、ほとんど全て即興です。
番組の中でその即興の源泉について語っています。好奇心が旺盛であらゆるジャンルを聴き、弾いてきたレパートリーの多さ…。
即興って面白いですよね。過去の記憶の集積があると、未来から音がちゃんとやってくるんです。音楽は時間芸術と言われながら、実は時間の軸を自由に行き来している。
ラカトシュ以外のメンバーもめちゃくちゃ巧いし、音楽性が豊か。究極のアンサンブルを聴かせてくれますね。楽しいだろうなあ、これくらいできると。地味にセカンド・ヴァイオリンもすごい。
そして、なんといってもツィンバロンがなあ…。ピアノの前身と言える打楽器です。番組中、さらっと「別れても好きな人」を弾いてくれます(笑)。
どんな楽器なのか、こちらをどうぞ。
いやはや、もうワケわからん世界ですね。
ヴァイオリンという楽器の本来の姿はこうしたジプシースタイルにあると言えますね。ある意味では野蛮な楽器なのです。
そして、一つ言い忘れてはいけないこと。彼のボウイングやフィンガリングの超絶さに目を奪われがちですが、あのヴィブラートの多彩さ、コントロールの絶妙さにも注目してただきたい。あるいは逆にノンヴィブラートの的確さ。これはクラシックの奏者にはぜひ見習ってもらいたいですね。
アコーディオンのcobaさんや三味線の木下伸市(木乃下真市)さんとの共演も見もの。特に木下さんGJ!あの8分の7拍子は驚きのかっこよさ。
とにかく再放送をどうぞ。録画することをおススメします!
Amazon ラカトシュ
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コメント
素晴らしい音楽の情報を有難うございます。音楽音痴の爺にとっても「素晴らしい!!」の一言に尽きる芸術です。
世の中鬱々としたことが多いですが、大きな勇気を貰えます。ハンガリー舞曲は勿論、リンダ・レンペニアスとの
Csardasは物凄いエネルギーをいただきます。
ありがとうございました!!!
投稿: 老爺 | 2013.10.22 18:55