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2013.08.29

クラヴィコード(翼琴) in 霊界物語(その2)

800pxclavicorde_lpante 夜の梅岡さんとの対話にインスパイアされ、ふと思いついて検索してまたビックリ。自分の不勉強を恥じるとともに、恐るべき事実にある意味呆れてしまったというか(苦笑)。
 梅岡さんは本当にいろいろなことを研究されているのですが、その中でも、日本における「クラヴィコード」の歴史は重要な課題の一つです。
 で、私が以前、「翼琴(クラヴィコード) in ビートルズ&霊界物語」という記事を書きましたら、梅岡さんにとってもあの事実はかなり驚愕的なことだったようで、その後ある演奏会でお会いした時に二人興奮してお話することになりました。
 昨夜もそんな話を中心に対話は進んだのですが、今日あらためて、クラヴィコードという古楽器と日本の関わりが案外古いこと、そして出口王仁三郎の霊界物語のある種の恐ろしさを痛感することとなりました。
 今日はまず、思いつきで国会図書館の近代デジタルライブラリーでクラヴィコードの日本名(中国名)である「翼琴」を検索してみたんですね。
 そうしたら、なななんと王仁三郎の霊界物語が出てきた…というか霊界物語だけ検索結果として出てきたのです。まさかの結果です。
 これは全文検索ではありませんので、タイトルとして「翼琴」があるということですね。
 正直私はそれを知りませんでした。霊界物語は全巻持っていますし、デジタルデータとしてiPhoneに入れて持ち歩いていますが、正直分量と内容がぶっ飛びすぎていて時々バラバラと適当なところめくるくらいしかしていませんでした。
 まあ、そのパラパラで前の記事で紹介した「クラブイコード」という記述を見つけてしまったわけですが(それがあの物語の霊的なすごさなわけです)。
 そんなわけで、私の不勉強のため、霊界物語の57巻に「翼琴」という章があることを知りませんでした。
 まあ、霊界物語をよく読んでいてこの章のことを知っていたとしても、古楽器のあのクラヴィコードを思い浮かべる人はいないでしょうけれども。
 とにかくビックリというか、うわぁ迂闊だった〜という感じで、さっそく読んでみたわけです。
 皆さんもこちらこちらからどうぞ。57巻のこの章は大正12年3月26日に口述されています。
 前に紹介した「クラブイコード」は54巻で2月23日口述ですので、やはりそちらの方が初出ということになります。
20130830_93951 57巻の方は「翼琴」に「よっきん」「よくきん」というルビを振っています。
 そして、今度は「クラブイコード」ではなく「クラヴ井コード(ただし井は小文字)」と記述しています。より現代の「クラヴィコード」に近い形になっている。
 「井」はカタカナの「ヰ」ですから、ニッカウヰスキーと同じような当時の外国語記述法ということです。
 こんな大変なことを今まで知らずに来たという自らの不覚を恥ながら、「クラヴヰコード」でGoogle検索してみたのですが、これはありません。ん?おかしいな。なぜなら、ネット上には私の尊敬する知り合いによって霊界物語の全文がデータ化されていて検索可能になっているからです。
 で、さっそくそのサイトで57巻を見てみました。こちらです。
 なるほど、こちらではある意味ちゃんと「クラヴィコード」になっている。おそらくは入力に使った原典がそのように書き改めされていたのでしょう。
 ならば、出口王仁三郎文献検索で「クラヴィコード」と検索してみたら、またまた出てきた出てきた。71巻です。大正14年。
 「琴の綾」という章と「転盗」という章です。
 近代デジタルライブラリーでも見てみましょう。「琴の綾」「転盗」
 こちらの方が内容的には面白いですね。特に「琴の綾」。こんな会話があります。

バル『ヤア感心々々、生れてから初めて、クラヴィコードの音をきいた、何とマア琴といふものは殊の外よい音の出るものだな。それに姫の声といひ、様子といひ、ほどといひ、なかなか素敵滅法界な天下の逸品だつたよ』
ダリ『ホホホホ、あなた何ですか、クラヴィコードの音を聞いた事がないとは、あまり無風流ぢやありませぬか。スガの港辺では、裏長屋のお婆さまでも琴を弾じない人はありませぬよ。男だつて大抵の人は弾奏の術には馴れてゐますからね』
『イヤ、成程、なるほど、なるほど、よい音の出るものだ。それで琴をひく女を、よいねいさまといふのだな、分つてる』
『ホホホホ、琴のよい音が出るから、ねーさまなんて、よいかげんに呆けておきなさいませ。殊のほか文盲な男さまですね、妾そんなこと聞くと、さつぱり厭気がさして来ますワ』
 バルギーはあわてて、手をふりながら、
『イヤイヤイヤ、さうぢやない さうぢやない、ちよつとテンゴに言つてみたのだ、俺だつてクラヴィコードは知つてるよ、天下の妙手と評判をとつた俺だものなア』

 謎の登場人物(神様)たちがクラヴィコードを「シャンシャン」弾きながら神歌を歌ったり、あるいは糸を締め直したりするところを見ると、イメージとしてはやはり日本の琴(箏)のような感じですね。
 それも指で弦を弾くような記述もあるので、やはり王仁三郎は実際のクラヴィコードを知らなかったのかもしれない。
 しかし、一方で「コード」を奏でるというような言い方もあるので、少なくとも邦楽器のイメージとは違ったようです。
 まあ、霊界に通じている人で、21世紀の科学技術なんかも普通に予言してますからね、過去なり未来なりのヨーロッパや日本に飛んでいって見てくる聞いてくるなんていうのは日常茶飯事だったのかもしれません(笑)。
 いずれにせよ、クラヴィコードという言葉が大正期にはすでに日本で使われていたということは確かです。
 おそるべし、出口王仁三郎、そして当時の「第一次古楽ブーム」。面白いですね、本当に。
 
 

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