昭和88年8月8日
今日は「やまなし山の日」です。「八」が富士山のような山の形に見えるので制定されたとのこと。
今年は富士山の世界文化遺産登録もありましたから、また特別な記念日となりました。
さらに今日は昭和88年8月8日だったんですよね。そんなわけで今日は「8」や「八」にまつわることをスタートにして思いついたままに書いていきます。
日本では「八」は末広がりの吉字ですし、もともと「八」という数字には特別な意味がありました。
古い日本語で思いつくのは、八島、八雲、八咫鏡、八重、八百万などがありますよね。「多い」とか「全体」というイメージがあります。八紘為宇などと言う時の「八」も同様でしょう。
ちなみに西洋では「8」は縁起が悪いとされていました。そのおかげか八本足のタコは悪魔の化身扱いされています。いや因果関係が逆かもしれません。タコが先にデビルフィッシュになって、そこから8がとばっちりを受けたのかも。調べてみよう。
さあ今日は昭和88年8月8日。日本では末広がりや輪の「八・8」がつながって、なんとなく縁起の良い日だった…かと思いきや、奈良県でM7.8の大地震が発生というとんでもない「誤報」があって、日本中がいばし騒然としました。
いや、霊的にはその地震は発生していたのかもしれません。それが何かしらのご利益によって体現しなかったのだと考えれば、これもまた吉事であったとも解釈できますね。
科学の目で見るなら、あのような緊急地震速報の誤報は、ほぼ同時に比較的近い地域で地震が発生すると起こります。二つの地震を一つだと勘違いしてしまうのですね。今までも何度かそういうことがありました。
ところで、最近ネットでは「88888888…」と「8」を連続して打ち込むことよって、「パチパチパチパチ…」という拍手を表すことがあります。
「パチ」という音はもとより、元来「八」が吉字であったからこそ無意識的に広がった文化でしょう。
ちなみに伊勢神宮の「拍手(柏手)」は「八」です。一般には神社の拍手は2回ですけれども、それはいわば省略形であって、古い神道では4や8がけっこう見られます。
「88888888…」というのは実は新しい文化ではなくて最も古い文化の復権だったりして(笑)。
いろいろ話が飛んで申し訳ありませんが、日本人って数字の音韻から語呂合わせをして、いろいろな文化を生み出してきましたよね。
たとえば今日8月8日は「◯◯の日」「◯◯の記念日」が年間で一番多い日なのではないかと思われます(たぶん)。そのほとんどが語呂合わせですよね。
代表的なところを書くと、パパの日、そろばんの日、笑いの日、パパイヤの日、葉っぱの日、おばあさんの日、がま口の日などなど…。
それから、年号の暗記とか、電話番号の暗記とか、そういうのも語呂合わせが一般的ですよね。これって日本語ならではのテクニック、日本ならではの習慣なんですよね。
もともと日本語は音数が少ない(母音も子音も少なめ)上に開音節構造なので、確率的に同音異義語ができやすい。そのおかげで語呂合わせ、ダジャレが作りやすい言語なのです。
さて、また話が戻ります。緊急地震速報の誤報についてです。この写真はお騒がせの原因とされる海底地震計。
先ほど、あれは実は誤報ではないかもしれないと半分冗談で書きましたね。ネット上でも、あれは奈良の大仏さまが地震を打ち消す波動を発してくださったのだという「ジョーク」が広がっています。
しかし、この「ジョーク」も、古い日本で言えばまさに神仏の御加護です。たとえば、緊急地震速報はないにしても、ある予言者が(予言書に)何月何日に大地震が起きると言った(書いてあった)として、それを恐れてみんなが神仏にお祈りした。結果、何事も起きなかったら、その予言者(予言書)を嘘つきだと責める前に、神仏(霊界)に対して感謝をするじゃないですか。
今回も、あの誤報によってみんな驚いただけでなく、電車が止まったり、電話が通じなくなったり、まあいろいろストレスを感じたわけじゃないですか。しかし、あまり気象庁を責めるような論調にはならなかった。逆に、「誤報で良かった」「いい訓練になった」というような話も多く聞かれました。
そして内心、「奈良の大仏さんだったらやってくれかねないな」とも思ったりする。
私もちょっとそんな気持ちになって、ああ良かった、ありがとうございました、と心の中で言ってしまいました。
そして、ああ日本人で良かったなあなどとぼんやり考えながら東京に向かったのでした(東京での出来事はまた後日書きます)。
というわけで、ずいぶんと末広がりな記事になりましたな(笑)。
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