菅菅諤諤?
今日こんなニュースが。
菅義偉官房長官は17日の記者会見で、民主党の菅直人元首相が東京電力福島第1原発事故に関する
安倍晋三首相のメールマガジン(2011年5月20日付)を巡り首相を提訴したことに対し
「2年以上前のことを何で今さらという思いだ。(参院選の)投票が差し迫っているから、何か思惑が
あるのかとさえ思ってしまう」と批判した。
菅元首相は「海水注入の中断を指示した事実は存在しない」と指摘しているが、菅官房長官は「首相は それなりに確たるものがあって書かれたと思う」と述べるにとどめた。 (毎日新聞)
これは実に奇妙なニュースですね。まあ菅(すが)と菅(かん)が錯綜しているだけでも、かなり複雑と言えますが(笑)、それよりなにより、たしかになんでこのタイミングなのか、ちょっと疑念を抱きますね。
もちろん「すが」さんの言うとおり、参院選前というタイミングでの提訴というのにも、なんだかいやらさしい思惑を感じざるを得ませんけれども、タイミングということで言えば、吉田元福島第一原子力発電所所長さんがお亡くなりになった直後というのが、なんとも気持ちが悪いではありませんか。
まさか、死人に口なしというようなことではないでしょうね。まさかです。人としてそれは許されません。カンさんは元首相だった方ですから、さすがにそんな人面獣心とでも言うべき下劣なことはなさらないでしょう。
ただ、当時の政府の原子力災害対策本部には議事録さえ残っていないことを考えると、ついついそんな勘ぐりをしてしまうのも当然ですよね。
逆に言えば、法的に証拠となるようなものもないわけで、いったいこの提訴はなんなのか、ますます分からなくなってしまいます。
また、このような情報もあります。
東日本大震災翌日の2011年3月12日、海水注入による再臨界の可能性を「ゼロではない」とする班目春樹原子力安全委員長(当時)らに対し、菅氏は「大変じゃないか」「水素爆発が起きたじゃないか」と難詰。この場にいた、東電の武黒一郎フェロー(同)が、第1原発の吉田昌郎所長(同)に電話で「止めろ。官邸がグジグジいってんだ」と注入中断を指示した-などと記されている。
最終的に、吉田氏の英断で海水注入はひそかに続けられたが、激高する菅氏に周囲が萎縮・忖度して、武黒氏が注入中止を指示したのは事実なのだ。(産経系のZAKZAK)
ところで、双方の「菅」ともにですね、菅原道真の後裔を名乗っていると思われますが、かたや訓読みの「すが」、かたや音読みの「カン」というのは面白いですね。
「源(みなもと)氏」を「ゲンジ」「平(たいら)氏」を「ヘイシ」、あるいは藤原氏を「トウシ」、清原氏を「セイシ」と呼ぶことも一般的ですから、どちらかというと「すが」さんの方が珍しいかもしれません。
ちょうど件のメールマガジンが出た頃に私が書いた「五百旗頭・班目・菅(苗字考)」にもあるように、「カン」さんは美作菅氏だと思います。西日本では苗字の最初の一文字を大陸風(半島風)に音読みするのが流行っていたのでしょうね。
「すが」官房長官は、秋田県雄勝郡の生まれ。ウチのカミさんの故郷です。そして、同じ湯沢高校卒業だとか。そんなことや、もちろん自民党ということもあって、私は「すが」さんの方が好みです。
人物的にも、温厚で調和的な「すが」さんの方が、直情的で独善的な「カン」さんよりも、なんとなく魅力的に映ります。
前にも書いたように、安倍総理の安倍氏は東北の安倍氏がルーツです。ちなみにウチのカミさんの旧姓も「安倍」(ただしアベとは読まない)です。そんなこんなでこの前、総理夫人から直接うかがったんですが、ちょうど総理夫妻が結婚された頃、総理のご両親と、ご親戚にあたる岡本太郎さんの5人で、東北に安倍氏のルーツを探る旅をなさったとのこと。それほど東北ルーツにこだわっていらっしゃるのです。
そう考えると、西から東北へ行った「すが」さんと、中央から東北へ行ってそこから西に流された「あべ」さんの連合軍が、ずっと西にいた「カン」さんのしでかした東北での不始末について、侃侃諤諤を繰り広げるのは、まあなんとも因果なことではありますな。
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コメント
"人面獣心とでも言うべき下劣なこと"を幾らでもやりますよ、この手の左翼活動家は。彼らにとっては反日が共通の存在意義であって、日本の破壊=良いこと、"正義"となってますから。
だから明らかな敵性国民・敵性集団と反日を軸に幾らでもつるむし、一方、政権の座になどつけたら岡崎トミ子のような活動家を公安委員長など据えたり、後にしばき隊になるような連中を引き込んだりとつるんでいる反日集団を権力の座につけたり、金や利権をばらまいたりいったことはしますが、災害への対処(震災だけでなく口蹄疫も酷いものでした)、外交・安全保障、経済運営などでは無茶苦茶をやるだけです。
菅直人は元神目というところの土豪で江戸時代は地主だった菅納氏という一族で、美作に土着した菅原氏から養子を迎えてその権威を借りるようになった一族です。
岡山で左派の一大勢力を築いて菅を引き立て、今も支援している江田三郎と息子の江田五月はその南隣の福渡という所の豪商でした。すぐ北の久米南には片山潜という著名な左翼活動家も出ています。彼らが出た久米郡南部はただの田舎なんですが、社会主義が席巻した時代にその手の地域の有力者階級が左翼思想に狂奔して、当人は崇高な良いことをしているつもりで、コミンテルン・ソヴィエトや中共・北朝鮮のような社会主義・共産主義勢力とつるみ、日本の破壊行為に邁進しているんですよ。
菅を在日という人もいますが、地方の有力者がより大きな権力を求めて流行の左翼思想に乗っかったというのが実態です。
投稿: 峰 | 2013.08.04 09:40