党首討論に思う…共産党は「荒魂」?
今日はある公立中学校で我が高校についてのプレゼンテーションをしてきました。
こういう一期一会のプレゼンはけっこう好きな仕事です。自分の言葉で「場」を創っていく感じが好きなのです。ハッタリ力の面目躍如といったところでしょうか(笑)。
しかし、今日は長旅の疲れからか、朝から今ひとつテンションが上がらず、これはちょっといかんなあと思っていました。
その中学校へ向かう車中、たまたまラジオをつけたら党首討論をやっていたので思わず聞き入っていたところ、おかげさまでやる気がみなぎって来ました。そう、こういう説明会というのは他校の先生方もプレゼンするわけですよ。だから、まあ党首討論みたいなものです(?)。
まずはやっぱり安倍さんに勇気づけられましたね。
参院選でも圧勝を予想される自民党です。野党にとっては当然それは「暴走」を意味します。それを阻止するための選挙という色合いが、今日の党首討論でも明確に現れていました。
そうすると安倍さんへの風当たりは当然強くなる。それをある時はしたたかに、ある時はしなやかに受け止めて反撃する安倍さん。そこに「押したり引いたり」というプレゼンの極意を聞いたような気がしました。
なるほど、こういう強弱、緩急、硬軟こそが、魅力的なプレゼンテーションの真骨頂だなと。
そういう意味で、ちょっと(だいぶ)異色だったのは、やっぱり共産党志位委員長です。もう、なんというか、ほとんど伝統芸能のようですね。それがまた良かったわけです。
理屈抜きに反自民を貫き、「暴走」を続けるその潔さというか美しさは格別です。
そう、都議選でも大躍進したじゃないですか、共産党。ある意味共産党ファンでもある私としては、非常にうれしい結果でした。ヘタすると、いやヘタするとなんていう言い方は不遜かな、もしかすると、参院選でも野党第一党になるかもしれませんよ。いや、第二党になるかもしれない。
もともとですね、共産党は自民党との対比において輝く政党でした。だから、どうも民主党時代というのはくすぶっている感じがしていた。つまり、あの魅惑的な(?)雰囲気というのが出なかったわけですよ。
それが自民の大復活によって共産党もまた自ずと輝きはじめた。皮肉と言えば皮肉ですが、当然と言えば当然でもあります。
今や最も「保守的」な政党とも言われる日本共産党。まあ、保守的とは言っても、党史を振り返ればずいぶんと大きな方向転換をしていますし、それによってあからさまな論理矛盾も生じていますが、ひたすら反対勢力であり続けようという部分では、かなり「保守的」と言えますよね。自民党も含め日和見政党が多い中、感服しないではいられません。
もちろん、私は共産党の現実的な政策にはほとんど反対の立場です。しかし、その理想、理念には、一人間としては深く共感する部分もあります。
まあ、それがはたして政治的に「上質」なのかは分かりませんが。しかし、少なくとも、公明党よりはずっと宗教的であり、自民党よりは性善哲学的であると思います。
ちょっと逆説的ではありますけれども、今の共産党の存在というのは、最近私がよく言う「1%の荒魂」であるという気もしますね。その1%の純粋な荒ぶる魂があってこそ、99%の「和魂(にぎみたま)」が活性化するわけです。
今までだいたい共産党の支持率って1%くらいでしたね。ここのところ1.5%くらいになってるのかな?それだと多すぎるか(笑)。ま、ちょっと刺激を与えると意味ではいいか。
というわけで、私は私立の人間。今日のプレゼン(党首討論?)の相手は全部公立高校さんですから、そうか!オレって共産党で行けばいいのか!
ということで、かなり変わった、ある種宗教的、哲学的なプレゼンをやってきました(笑)。でも、たぶんかなりインパクトはあったことでしょう。他の先生方は皆さんまじめな公務員でいらっしゃるから、私のような破格なプレゼンは印象には残ったことでしょう。
私にとっての「戦後レジーム」は、東西、左右、革新保守の対立構造そのものです。安倍さんが「戦後レジームからの脱却」を目指すと言いながら、現実社会は「戦後レジームの復活」に向かうというのは面白い。
もちろん、それは悪いことではなく、そこをしっかり乗り越えなければならないということです。いよいよ、そういう二項対立的、二元論的世界から上位次元に移行する時期が来たのです。
参院選の結果は見えていますが、そこにどういう意味を読み取るか。そこは国民が試されている部分だと思います。
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