『国家の命運−安倍政権 奇跡のドキュメント』 小川榮太郎 (幻冬舎)
ドラマは八月十五日に始まった…この本の本編の書き出しです。
この日の夕刻、安倍晋三さんは靖国神社を参拝しました。そしてその夜、総裁選出馬を決意します…著者の小川榮太郎さんはそこにある種「霊的」な何かを想定しているように思われます。
小川さんは(文芸評論家であるからと言うよりも)おそらく本質的にそういう世界をも理解する能力をお持ちの方であるとお見受けしました。
私もどちらかというとそちら側に明るい方ですから、なんとなく分かります。文章から分かるんです。それは前著「約束の日」を読んだ時にも予感していました。今は確信しています。
政治というものは、多分に「霊的」な何かに支配されているものであると、私は真剣に思っています。「まつりごと」の本質はそこにあると言っても過言ではありません。何を馬鹿げたことを言っているのかと思われてもかまいません。
昨日の話の続きにもなりますが、たとえば本来科学的、唯物論的、革新的であるはずの「共産党」が、「日本共産党」になると途端に、天皇制を認めたり、ある種神道的な平和観を追求したりするのも、「日本」のそういう「何か」の力によるものかもしれません。
私も、今回の安倍さんの再起から自民党の政権奪還への流れには、間違いなく霊的な何かが作用していたと感じます。
いや、それ以前に、3年余りに及ぶあの民主党政権時代もそうだったのかもしれません。私のそうした霊的な予感(のちに「予言」だと言われましたが…苦笑)は次の二つの対照的な記事をお読みになるとお分かりいただけれるかもしれません。
2009年8月31日「民主党圧勝、政権交代へ…どこかおかしくないですか?」
2012年12月16日「自民党圧勝、政権交代へ…どこかおかしくないですか?」
ここで私のいかにも重篤中二病患者的な話を書かせていただきます。安倍さんと私に関わるもう一つの8.15のドラマです。
それこそ世間一般からすると「痛い」話かもしれませんが、これは歴史的事実であることはたしかです。歴史というのはそうした無数の個人的過去の集積です。
話は8月11日にさかのぼります。つまり8.15の4日前のことですが、安倍総理の夫人昭恵さんが突然我が家に来訪されました。そして、それこそ霊的な何かが発動して(としか言いようがありません)、私は夫人に直接予言めいたことを申し上げてしまいました。
「昭恵さん、今年中にもう一度ファーストレディーになられますね。第二次安倍政権ですよ」。
その日のことはこちらの記事に記してあります(記事の内容が改ざんされていないことは、誰かが8月13日にご丁寧に取ってくれた「魚拓」が期せずして証明してくれています)。
のちに昭恵さんもおっしゃっていたとおり、本当に11日の時点では、総裁選出馬のことさえ総理は口にしていなかったそうです。
もちろんこの本にあるように第一次安倍政権崩壊後、いろいろな方が再登板を待望し、裏で周到に準備してきたことはたしかですが、正直言うと私には全くそんな発想はなかったのです。本当に全くです。
ではなぜそんなことを不躾に申し上げたのか。それはもう「霊的」な何かとしか言いようがありません。ほとんど初対面の、それも自分とは比較にならないようなレベルの方に、そんなことを言うような自分ではありませんので(笑)。
翌々日13日。私はまったくひょんなことから期せずして靖国神社を参拝することになります。安倍総理の参拝に先立つこと二日。こちらの記事をご覧ください。
そして問題の8月15日。私は11日、13日の「霊的」な流れに乗って十和田湖に行きます。導かれるように。その日のことはこちらに書いてあります。
そしてその夜、私は昭恵さんにメールをしています。今日久しぶりにそのメールを読んだところ、これはどういう意味で書いたのだろうという一文がありました。
「ご主人様も今日大きな動きがあったのではないでしょうか」
全くどういう意図で書いたのか記憶にありません。それに対する昭恵さんのお返事も実に不思議な内容でした(もちろんここでは紹介できませんが)。
そして今に至るその後の流れについては皆さんよくご存知のとおりです。
「霊的」なんていう言葉を使うとすぐに「宗教だ!けしからん!」と噛み付くスケールの小さな方々がいますね。残念ながら私の語っている内容はそんなレベルの話ではありません(単なる小市民の妄想であるとも言えますけれども)。
小川さんのこの本は、淡々と事実を綴るノンフィクションの形をとっています。それはたしかです。しかし、そこに私の言う「霊的」な何かを感じるということは、最初に書いたように、小川さん自身が意識的か無意識的かは別として、間違いなくそういう世界の存在とつながっておられるということだと信じています。
言霊を感じるという言い方もできるかもしれません。そして、私にとってはそれこそが本物の「ノンフィクション」たる条件であったりします。
「物語」と「ノンフィクション」とは、一般には同一視されることはありませんが、私は「モノを語る」ことこそ、究極の「ノンフィクション」だと考えているのです。
そういう意味での小川さんのモノ書き魂と筆力は非常に高いレベルにある。だから、この本には世の中を動かしていく力があると信じます。
この本を読んでなぜか分からないけれども涙が出てきたという人がいることでしょう。それほどにこの本の内容は「物語」なのです。
「奇跡」はなぜ起きるのか。偶然なのか必然なのか。あるいはその両方なのか。
近いうちに小川さんともお会いしてじっくりお話をしてみたいと思います。
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